家庭用アンドロイド【家電くん】に恋をする (Page 3)

手指の汚れ防止用シリコンカバーを替えてきた家電くんは、ベッドに深く腰かけて膝に掛け布団を敷いた。

私はというと、緊張して彼を直視することもできない。

「来い」

膝に座れという意味か、脚のあいだに座れという意味か図りかねていると、家電くんが私の手を引いた。

「そうではない。君は横になるんだ」

「えっ」

抱き寄せられたかと思うと、ころんと彼の膝の上に仰向けに転がされる。

お姫様抱っこ…というよりはまるで猫と飼い主のような姿勢。

「こ、これ、なんか恥ずかしい…!」

「触れるべき場所はどこだ?」

「ねえ…、っ!」

指先が鎖骨に触れ、スウェットの上から胸、お腹、鼠径部、膝までを一直線に伝う。

「んっ、…」

「どこで反応した?言ってみろ」

「っ、言えないぃ…」

彼は同じ動作を何度か繰り返した。そのたびに、体がぴくりと反応してしまう。

「ふっ、…ん」

「不快ではないか?」

本来そういう機能を持たない彼が、文字通り手探りで私に触れているのがいじらしい。

これが終わった後も、きっと彼は変わらないと思うとほんの少し切ない。

「ん…ない、…嬉しい」

「これだけで喜ぶとは、不思議なものだ」

「へへ…」

私の顔を覗き込むような仕草に胸が高鳴る。

——これだけでこんなに心地よくて幸せなのは、家電くんが好きだからだよ。

伝えようとして口を開くと、また指先がゆっくりと身体をなぞり反射的に喉がひくつく。

気持ちよさよりくすぐったさが勝っているのに、身体の奥は熱くなって太ももを擦り合わせてしまう。

「どうだ、あとはどこに触る?」

「…ん…」

疼いているところに…触ってほしい。

でも、家電くんにそこまでさせるのも悪い気がする。

数秒迷った後、「もう大丈夫だよ」と答えようとしたところに家電くんの声が重なった。

「まだ満足はしていなさそうだ」

「え…あっ!」

家電くんの手が太もものあいだに入り込み、求めていた場所に触れる。

「さっきから隠していた、ここか?」

「かっ、隠してたわけじゃない…!」

「では違うのか?」

否定もできず、ただ目を泳がせることしかできない。

家電くんが探るように指を動かすと、体が一層熱くなった。

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