彼氏と昼間にセックスしてみただけ (Page 2)
なんだか、その日はいつもと違うことがしたかった。
まず、いつもトーストで済ませる朝ごはんを和食にした。シュウジは驚いたけれど、喜んで食べていた。
次に、部屋の模様替え。本棚の雑誌は縛って玄関に置き、カーテンも洗う。乾燥機になんかかけなくても、吊るしておけば乾く。
それが終わったら、お風呂を沸かした。昼間から入浴剤なんか入れちゃって、交代でゆっくり入って。
「昼のお風呂って楽しいな」
「たまにはいいでしょ?」
「温泉旅館気分だ。朝は和食だし、いい匂いの風呂で」
「シュウジ、ハイビスカスの匂いする」
ハイビスカスなんて嗅いだことないけど、私たちは適当なことを言って笑い合う。あけっぱなしの窓から、爽やかな風が吹き込んだ。
こうなったら、お酒も飲みたくなっちゃう。私は冷蔵庫からビールを出し、グラスに注ぐ。シュウジが目ざとく見つけ、あっ、と声をあげた。
「ずるい!俺も」
「あげるって。ほら、グラス持っておいで」
「えー、めんどくさい」
そうやって、すぐさぼるんだから。……文句を言おうとした唇が、熱い唇でふさがれる。ひんやりとしたビールの温度を、甘い舌が舐めとって……。
嘘でしょ、思ったときには腰を抱き寄せられ、きつく抱きしめられた。慣れた体の慣れた匂いに、どきどきする。え?まさか、シュウジ。
「……したいの?」
「したい」
「明るいけど……」
「でも、したい」
窓の外からは車の音、人の声。チチチ……、という可愛らしい鳥の歌や、犬の吠える声も聞こえる。でも、シュウジは夢中で私にキスをしている。口元からじゅぶ、ぴちゃといういやらしい音を出し、噛みつくように。
いつもの甘くて激しいキスなのに、今は昼でここはキッチンだ。……逃げるようにシンクへ手をつくと、大きな体が追いかけてきた。逃さないと言わんばかりにのしかかり、首元へねろりと舌を這わせる。
「いやっ……」
「……窓、閉めようか」
「いや、どしたのシュウジ。いきなりこんな……」
「なんでもないよ。ただ、いつもと違うことがしたくなっただけ。エッチしよ、なぎさ」
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