世間知らずの社長令嬢が悪い男にめちゃくちゃにされて目覚めちゃう話。
蝶よ花よと大切にされてきた、社長令嬢のあやめ。彼さえも自分にワガママを言わず、優しく丁寧に接してくれる毎日。しかしあやめは、そんな大切に大切にされる日々を不満に思っていた。そんな時に出会った悪い男『伊織』にあやめはあるお願いをする。悪い男とする『悪いこと』があやめを暴くお話。
昨日、初めて付き合った彼…真悟くんと別れた。
私は所謂、箱入り娘で、世間知らずだ。
親が会社をしていて、きっと何不自由なく生活してきた。
真悟くんは、私の親の会社の、子会社で働いていた。
だからなのか、真悟くんはいつも私の親のことを気にしていた。
…大切にされたのだと思う。
門限だって絶対破らなかったし、私を抱く時も酷く丁寧に抱いた。
そして必ず私を送り届け、いつも親に挨拶をしていた。
最初はそんな風に丁重に扱ってくれることが嬉しくて、幸せだった。
でも次第に、物足りなくなってしまった。
私はどんどんワガママになっていった。
もっと…求められたくて。
もっと真悟くんにも、ワガママになって欲しかった。
…それも結局、全て私のワガママなのだけど。
*****
薄暗い空間、流れるジャズが大人の雰囲気を演出している。
1人でこんな時間に、こんな場所。
深夜0時、私はバーに来ていた。
前に一度、真悟くんに連れてきてもらった場所だ。
もちろんその時は、もっと早い時間だったけれど。
お酒を頼んで、1人で飲む。
お父さんにもお母さんにも、嘘ついちゃったな…
嘘をついたのも初めてだし、門限だって…守らなかったのは初めてなのだ。
それでも、私はどうしても『悪いこと』をしたかった。
*****
「マスターさん、どう思いますか!?」
…1時間後、私は盛大に絡んでいた。
そもそもお酒なんて、ほんの少ししか飲んだことがなかった。
だから自分がどれくらいお酒に耐性があるかも、知らなかった。
「大切にしてくれたんだと思うんですよ…でも…でもっ」
お酒のせいなのか、涙がポロポロ出てくる。
「それってうちの親の存在があるからだと思うんですよぉぉぉ…ううう」
2杯目のお酒を飲みきる頃には、マスターに絡み、泣きわめく迷惑な女が出来上がっていた。
「真悟くんって本当は…私じゃなくて…」
いっていて悲しくなる。
彼が興味を持ったのは、私じゃなくて親だったのではないか。
「お客様、もうこれくらいで…」
マスターの気遣いさえ辛くて、私はさらにお酒を煽る。
そんな私に、突然誰かが声をかけた。
「あれ?君、真悟の」
その男は私の隣に座り、顔を覗き込んでくる。
私は男の顔よりも、半袖から黒くて不思議な柄のタトゥーが覗いていて、思わず凝視してしまう。
「俺のこと、覚えてる?」
そんな私を気にすることもなく、そう続ける男。
思考を辿って私は答えた。
「…伊織さん?」
仕方無いのでは?
男女の別れは
性格の不一致とは言ってますが
一般的には
SEXの相性だと思います
前彼より上手な男に出会ってしまえば仕方無いと読んでいて感じました女心と秋の空ですよ
楽しい作品でしたよ
minami さん 2025年10月1日