わるいおんな (Page 2)
音を立ててペニスをしゃぶる。舌で舐めながら思い切り吸い込む技を美雪に仕込んだのは、夫の秋生だった。浮気を繰り返す癖に、その中の誰も妊娠させられなかった間抜けな夫。
ごく普通の共働き家庭に育った美雪はずいぶん傷ついたが、今となっては納得している──上目遣いで咲人を見上げると、青年は震えながら喘ぎ声をあげていた。きれいに割れた腹筋がぴくり、ぴくりと痙攣して、とてもかわいい。
少し高めの掠れた声が、あ、あ、と哀しげに喘ぐ。もう一度強くペニスを吸い込むと、咲人は震えた声で呟いた。
「でる……」
「もう?咲人くん、二回目も大丈夫よね」
あんなに抵抗していたのに、咲人は素直にこくこくと肯いた。美雪はバカバカしくって、可愛らしくって、バキュームフェラをしたまま笑ってしまう。浮気なんて嫌だって泣いてたくせに、射精には勝てないんだ?
男なんてこんなものだ。美雪はペニスを吸い上げながら、睾丸をやわやわと揉んでやる。びくり、びくりと裸の太腿が震え、手の中の玉がきゅうとせりあがった。
「あっ、あっあっ、でるっ、でちゃう……」
「ん、いっぱい出していいのよ」
フェラチオは好きだ。男を手玉にとっている感じがして、気分がいいから。股間から男の匂いを吸い込むのもたまらない。
精液を口いっぱいに吸い込むと、青臭いにおいが広がる。若い男の、欲望の匂いだ……。飲むのは好きじゃない。
美雪はちゅぽっ、と大きなペニスから口を離し、ベッドサイドのティッシュを引き出した。唖然としている咲人に見せつけるように、舌を出して精液を垂らす。
「べぇ」
「……うわ、エロ」
「そんな顔しないで。男の人って、出したあと冷静になるわね。残酷なくらい」
美雪が纏っているのは乳首の浮き出る黒いベニードール、穴の開いたパンツだ。セックスのための下着なんてものを見たこともない青年は、食い入るように豊満な肉体を見つめている。
喉を反らしてペットボトルの水をこくり、こくり飲む、年上の女を。
──咲人は騙されたわけではない。六本木に呼び出され、ホテルのバーに連れて行かれた。そして美雪の誘惑するままに、スイートルームに来てしまったのだ……。大きな窓の隅には、録画中のスマホが立てられている。
「ハメ撮りが好きなんですか……?」
「まさか!あれで咲人くんのこと脅すつもりなのよ。誰かに言ったらだめよ、って」
「なんで……?だって、美雪さんこそバレたらまずいんじゃ」
「そうね」
「……じゃ、なんでこんな」
「咲人くん、おしゃべりとエッチどっちが好き?」
おっぱいの大きさには自信がある。豊胸やエステに頼っているおばさまがたとは違う、天然もののツンと尖った乳房だ。
ベビードールの上から胸へローションをかける。とろとろとしたラメ入りの液体が、興奮してすっかり敏感になった乳首を垂れ落ちていく。しっとりと濡れる布の感触だって、今の美雪には心地がいい。
──もちろん、こちらを食い入るように見つめている咲人の目は最高に気持ちいい。美雪はうっとりと笑い、青年の萎えたペニスに覆いかぶさった。
「うそ……」
「パイズリしてもらったこと、ある?」
「……ないです」
「じゃあ、初めてね。私がはじめて」
胸の谷間を作り上げ、萎えたペニスを挟む。それだけで咲人は呻き声をあげ、熱い肉棒は硬さを取り戻し始めた。あまりの呆気なさに笑えてしまう、こんなに快楽に弱いなんて!
男って、なんて弱くて可愛いんだろう。浮気は嫌だ、と涙ぐんでいた青年は、自分のものを挟む乳房から目をそらせなくなっている。真っ白なおっぱいの間から、若々しい桃色のペニスが飛び出す。その淫猥な光景を彩るのは黒いレースだ。
奉仕の必要はない。あっという間に立ち上がったものを、美雪は冷たく見下ろした。豊満な乳房と猛々しいペニスの間、ローションが糸を引いて伸びる。
「かわいい」
「……美雪さん」
「次は私の番よ。思い切り突いてちょうだいね、咲人くん」
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