鬼上司の絶倫テクで身も心も溶かされる

・作

橘葵(たちばな あおい)は、酔いつぶれた飲み会で、鬼と呼ばれる白沢(しらさわ)にお持ち帰りされてしまう。会社では怒られてばかりの葵だが、白沢に押し倒され、味わったことのない快感を教え込まれ何度も絶頂に達してしまう。白沢の真意とは…?

「おいっ、橘ぁ~!!会議資料のデータミスってんぞ!秒で修正してこい!会議何時からだと思ってんだ!!」

「はっはぃ!すっすみません!!」

私は半泣き状態で、すぐにデータの修正に取りかかる。

「いつまでも新人気分で仕事してんじゃねえぞ!しっかりしろ橘!」

朝から私を遠慮なく扱き下ろすこの男性は、白沢主任、通称鬼の白沢だ。

仕事に妥協を許さず、少しのミスも見逃さない。

常に完璧な仕事を見せる姿勢は、社長からも一目置かれ、異例のスピード出世。
26歳にして既に幹部候補のエリートである。

また、バスケで鍛えられた肉体美と、切れ長の瞳と鼻筋の通った整いすぎる顔は、女性社員たちのハートを鷲掴みにしている。

そんな恐ろしくも人気者の主任の下について、入社以来2年間仕事をしてきたが、要領の悪い私は、彼に怒られない日などなかった。

しかし、そんな私にも名誉挽回の大きなチャンスが巡ってきた。

重要なプロジェクトの企画を任せられたのだ。

連日遅くまで残業し、睡眠時間を削って企画書とにらめっこしながら、鬼の白沢を唸らせてやる!と必死に完成させた。

企画書を提出したその日は、寿退社する先輩の送別会で、

「飲み会も大切な仕事の1つだからな」

という主任の口癖を思い浮かべ、満身創痍の身体を押し、会に出席した。

まぁ言うまでもなく、私は早々に酔いつぶれ意識を手放したのだけれども…。

ふと、目を開けると知らない天井が目に飛び込んできた。

「えっ!?」

慌てて身体を起こすと、これまた知らない部屋とベッドに愕然とする。

するとちょうど、お風呂上がりの上半身裸で、腰にタオル1枚を身にまとった主任と目が合った。

状況が飲み込めずポカーンとしている私の隣に、主任がドカッと腰を降ろす。

「酔いつぶれて意識のないお前を放置する訳にもいかないし、俺の家に連れてきた」

「ここって…白沢主任の…家…」

「あぁ。なかなか起きないし、あのままセクハラ部長にお持ち帰りされるよりマシだろ?」

自分の置かれていた状況が危険だったのだとわかってくると、感謝と恥ずかしさでいたたまれない気持ちになった。

「体調悪い時まで、無理に参加しろとは言ってない。どうせろくに寝てないんだろ?もう少し休め…」

主任の手が私の頭をポンポンと優しく撫でた。

いつもは見せない優しさに戸惑ってしまう。

「ご、ご迷惑おかけして、申し訳ございませんっ!ただの睡眠不足なだけで、もう十分休めましたのですぐに帰ります!!」

私は赤く染まった頬を見られたくなくて、キングサイズのベッドから降りようと、柔らかい布団を抜け出した。

けれど、主任が私の腕を強く掴んだ──。

「しゅ、主任…?」

いつもはきっちりオールバックの前髪が、しっとり濡れて切れ長の瞳に掛かっている…。

その隙間から見え隠れする熱い視線は私を射抜き、身動きが取れなくなった。

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