スーツを着た悪魔 (Page 4)

「だらしねぇな…ホラ、跨がれよ」

「えっ…」

タケルは床に座って、その上に跨がれと言ってきた。

対面座位。
騎乗位同様、挿入が深く、普段ならたくさんイイトコロに当たるのだが、今は状況が違う。

「さっさと乗れよ」

「はい…」

ぐぷぷぷぷ。

「んあああっ!!!」

案の定奥の方まで当たってくる。
もう何度も達している私には刺激が強すぎる。

しかし、タケルはお構いなしに下からガツガツと突き上げてくる。
体に力の入らない私は、タケルの体に抱きつき、自身の体を預ける形になった。

すると自然と2人の体の密着度が増し、さらに奥へ、さらに強く打ち付けられることになった。

もう、自分の体がどうなっているのかわからない。
何も考えられず、どんどん思考が鈍くなっていく。

「はっ、はっ、やべーわ、締まりキツっ、はっ、はっ…ヤバっ、イクッ」

タケルの声が、どんどん遠のいていった…。

―――

次の記憶は、ベッドの上だった。

きちんとパジャマを着ていて、隣にはいつも通りタケルが眠っている。

喉が渇いたので起き上がろうとしたら、なかなか体に力が入らなかった。
特に下半身は酷く、まるで産まれたての子鹿のようにプルプルしながら冷蔵庫まで歩いた。

タケルはスーツを脱ぐと人が変わる。

でも、終わればこうしてきっちりパジャマまで着せてくれる。
本来はやはりとても優しい人なのだと思う。

だからこそ、すべてのしがらみを脱ぎ捨てると、別人のようになってしまうのだろうか。

ぼんやりとした頭でそんなことを考えながら、再びタケルの眠るベッドへと戻った。

―――

翌日。

『ねぇ聞いてー。さっき榎本くんが笑顔で挨拶返してくれたのー!』

『よかったじゃん、このままアピってみたら?』

『んー、でも社内の癒しってゆーか。超優しいし。もうほんとイケメン』

またしても化粧室で彼の話題を耳にした。

人気者だなぁ、なんて思いながら、まだ少し痛む下半身でゆっくりとデスクへ戻って行った。

Fin.

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