今宵、背徳を抱いて (Page 4)

次の瞬間、彼の手に下着は外され、力強く、しかし優しく胸を揉む。そのままもう一度、唇が重なった。
今度は、迷いのないキスだった。

世界がゆっくりと狭まっていく。
蛍光灯の光も、外の車の音も、全部遠のく。
あるのは、彼の呼吸と、自分の鼓動だけ。気付けば互いの身体を求めていた。2人の愛を確かめるように――

彼の手が背中をなぞり、私の体を確かめるように腰へとまわる。
その動きに合わせて、腰が揺れ、息が漏れた。
触れられるたび、身体の奥に熱が溜まっていく。

デスクにもたれたまま、藤原さんの手に身体を委ねる。
下着だけ脱がされ、スカートの中は遮るものは何もない。

彼が小さく息を吐いた。
「……もう、戻れないな」
それは呟きのようで、祈りのようでもあった。

藤原さんがイスに腰掛け、私がその上に跨る。私の本能が彼を独占したがっているのだ。そして身体が一つに溶け合い、思わず声が漏れる。
「…んっ…はぁっ…」

夜のオフィス。私たちしかいないと分かっていても心がざわつく。しかし結衣の腰は止まらない。この背徳に酔いしれながら互いが快感を求め、それを愛だと自分に言い聞かせる。

「…結衣…」
「あんっ…藤原…さん……すごいっ…」

藤原さんのモノが下から突き上げる。脳が、子宮が痺れる感覚に結衣は理性を失っていく。

「これっ…以上はっ…イクっイッちゃう…」
「結衣っ…俺ももう…」

お腹の奥に火傷するくらいの熱が突き抜ける。
結衣は痙攣しながら彼の胸に身を預け、優しく抱きしめられている。

乱れた呼吸を整えながら、口付けを交わす。
触れた温もりが、まだ互いの中に残っている。
背徳の夜の中に、確かな愛があった。

「……藤原さん、好きです」
その一言が、夜の静けさに溶けていった。残業はまだ終わらない――

Fin.

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