世話の焼ける年上彼氏
成人を迎えた女子大生の楓は、憧れのバーでバーテンダーの司と出会い、交際を始める。仕事は出来るのに生活力がなく世話の焼ける司は大学近くに一人暮らしをしている楓のアパートに入り浸り、甘いひとときを過ごす。
私が彼…司さんと出会ったのは去年のこと。
大学生の私は無事に成人を迎えて、やりたいことの一つだった一人でお洒落なバーに行くということを達成しに目当てのバーに行った時。
その時に接客をしてくれた彼に、私は一瞬で一目惚れをしてしまった。
オールバックの似合う、彫りの深いダンディーな男性。
話も面白くて、よく気が利いて…カクテルを作る姿が本当に格好良くて私は何杯も飲み、初めてのバーで酔い潰れてしまった。
お店の奥の部屋で介抱してくれた彼と、ついうっかり体を重ねてしまったことが私と司さんとの関係の始まり。
この一日ですっかり司さんに夢中になってしまった私は何度もお店に通い、つい2ヶ月前交際を始めたばかり。
始めたばかり……なのだけれど、彼はすっかり私のアパートに入り浸っている。
その理由は、趣味にお金を費やし過ぎて家賃が払えず、住んでいたマンションを追い出されたから。
おまけに家事はからっきしで、格好いいのに本当に世話の焼ける人。
それでも、優しくて面白い彼の人柄に愛着が湧いてしまって離れられずに今に至る。
*****
「も〜、またそんな酔っ払って帰ってきて……仕事中にあまり飲んじゃ駄目だよ!」
「だって、お客さんが飲ませてくれるの断れないだろ〜?」
「ほんと、お人好しなんだから……って、ちょ、ちょっと重いって…うわっ!」
バーテンダーの彼は、お客さんからお酒を入れてもらうこともあり、時々こうして酔っ払って帰ってくることがある。
そうするともう、普段もくっつきたがりだけれど、更にくっつき魔となってしまう。
現に今もソファに押し倒され、ホールドされるように抱き締められて頬擦りされている。
正直、少し面倒だと思うこともあるけれど…結構嬉しい。
モテるから浮気されるかもしれないと思っていたら、付き合い始めたら一途で溺愛してくれている。
「んっ……んん…お酒くさい…」
「んー…ごめんね。でも、楓ちゃんが欲しくて止まらない」
降り注ぐような口付けは次第に深くなり、お酒の味が残る舌が私の舌に絡みついてくる。
僅かながらもアルコールのせいか、心地良い浮遊感が体を支配し始めた。
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