無愛想彼氏の過激な愛情表現 (Page 3)

ちうっ、と下唇を軽く食んで吸われるだけで、私はたまらなく嬉しい気持ちになる。

もっと深く味わいたいが、いじけた彼はこれ以上深いキスをしてくれない。

何度かついばむようにお互い唇を吸い合い、ゆっくりと一路くんが顔を離したタイミングで、私からも彼の身体を抱き締め返して、その広い背中を撫でた。

「いじけるくらいなら、憎まれ口叩かなきゃいいのに」

「うっせ」

くすくす笑いながらだが一路くんを慰めるために、私は力いっぱい彼に抱きつく。

一路くんは時々こうして、私のところへ甘えに来る。

普段は誰に対しても不遜(ふそん)な態度を貫く一路くんが、こうして少し自信を失うのは、大切な人関連で何かあったときだ。

今日はきっと、お昼の件でぐるぐるしちゃったのだろう。

後ろから抱き締めてきたのは、彼なりの謝罪なのだ。

私関係で何かあったときは、いつもそうだから。

後ろから、まるで縋るみたいに抱き締められるたびに、私は彼の“大切な人”の中に自分が入っていることを噛みしめる。

くすぐったくて、不器用な彼がいとおしくて、私は一路くんの胸に顔をうずめた。

「…由木?」

「ねえ、一路くん。ごはんは後にしよっか」

私がいたずらっぽく囁くと、一路くんは少し顔を赤らめた。

*****

大学生の一人暮らしの定番で、我が家は六畳一間の狭いワンルームだ。

玄関からベッドまでは文字どおりあっという間で、キスしながらお互いの服を脱がせ合う。

先程のかわいらしいキスが嘘のように、お互いに大きく口を開けて、一路くんは荒々しく私の口を貪っている。

舌を絡ませ合い、口腔内の粘膜を余すところなく舐められ、一路くんの口の中に招かれた私の舌は、付け根が痛くなるほど強く吸われてしまう。

しばらく舌を弄ばれ、どちらのものかもわからなくなった唾液を私が飲み込むと、一路くんは興奮したように息を漏らした。

「っは…はぁ…すきだよ、一路くん」

「知ってる」

「だいすき」

「…いってろ」

そっけない口ぶりのくせに、私が好きというたびに触れる手は少しずつ大胆になっていく。

さらされた胸を寄せて作られた谷間に一路くんはいやらしく唾液を垂らし、入念に胸全体を揉み食まれる。

空いた左手はショーツの中に滑り込んでいて、秘裂を筋に沿って何度も撫でて、あふれる蜜を秘所全体に塗りたくっていた。

そのたびにくちょくちょとやらしい音が私の耳にまで響いていて、思わず「やぁッ…!」と悲鳴が漏れてしまう。

「いや…?」

私の小さな声を聞き漏らさなかった一路くんが、谷間に埋めていた顔を上げた。

その顔はまるで捨て犬のようで…――。

「き、もちい…もっと…」

気がつくと私は、そう口走っていた。

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