美容師の年下クンが絶倫すぎた件について (Page 2)

「優佳さん、お茶が飲めてケーキが食べられるレストラン、予約しておきました!」
待ち合わせ場所で、人懐こい笑顔で大介君が言った。

「えっ、お茶じゃないの?」
「お腹、空いてません?」
「空いてるけど…」

ちょっとお茶するだけと、お食事って同じ重たさなのかな?
私の中では高いハードルを、大介君はヒラリと超えてくる。

「僕の休みに合わせて貰ったしお礼もかねて御馳走しますから!」

そういって大介君は、私の手を取って歩き始めた。

(温かい…)

久しぶりの人の感触にドキドキしながら。
夜のネオンを受けてキラキラと光る、大介君のホワイトアッシュの髪から何故か目が離せなかった。

褒められると嬉しい。
触られると、ドキドキする。
見つめられると、照れてしまう。

これは恋じゃなくて。
異性に対する反応なだけだと思ってた。

でも。
それって大介君のこと、「男の人」って意識してるってことなんだよね。
5つ離れた私には、大介君の若さも天真爛漫さも、何もかもがキラキラとして眩しい。

「俺ね、優佳さんの担当になりたいって、自分からお願いしたんですよ」
「ん?どうして?」
「俺髪フェチなんで、優佳さんみたいに綺麗な髪の毛好きだし、髪を大事にしてる優佳さんも良いなぁって」
「何それ…そんなに髪が好きなの?」

呆れたように口にすると、少し困ったような顔をして大介君が言った。

「優佳さんの髪、洗ってると凄く気持ち良いんですよ。指通りが滑らかで」
「あぁ大介君シャンプー上手だもんねぇ」
「そうそう。俺優佳さんのシャンプーしたくて、スタイリストになってからも優佳さんだけは俺が洗うって言ってて」
「大介君…筋金入りのフェチなのね」

そんなに思ってくれてたなんて。

「だから、あの…」
「ん?どうしたの?」
「お店のシャンプーも良いんですけど、俺髪に良いノンシリコンの高いの買ってみたんで…」

「えっシャンプー買ったの?」
「はい、トリートメントとあわせてここの食事代位するんですけど」
「それ、高すぎない?」
「でも凄く良いって評判で…優佳さん、優しくするんでシャンプーさせてください」

男の人と食事をして、シャンプーに誘われたのは生まれて初めてだった。
でも正直、そこまで私のことを考えてくれたのも嬉しいし、何よりその高いシャンプーが気になる。
そして「優しくするんで」という言葉が、必死さを表しているようで可愛かった。

「ん…でも家のお風呂にはシャンプー台とかないし…」
「あの、俺のシャツとか貸すんで、濡らしちゃっても良いんで」

食い下がる大介君があまりに可愛くて、最後は根負けしたフリをしてあげた。
女だって、たまには狼になるのだ。

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