パトロンで恋人で~ロマンスは芸の肥し~
歌劇団に在籍する舞台女優ルナは、なかなか役に恵まれず悩んでいた。だが彼女の熱心な男性ファンである睦月は、花束やアクセサリーなど豪華な贈り物をして応援してくれた。そんな彼と直接、ルナは食事に出かけることになり、そのまま甘い夜を過ごすのだった…。
「それでは、ルナさんの美しさに乾杯!」
そう言って睦月が、慣れた手つきでワイングラスを宙に掲げたので、ルナもそれにならって、恐る恐るグラスを持ち上げる。
まだ22歳と若く、人生経験の少ないルナにとって、高級レストランの本格ディナーなんて初めての経験だった。
だが一緒に席を囲んでいる30歳の睦月は、やり手の実業家だけあり、堂々と振舞っている。
睦月の腕に巻かれたブランド腕時計の存在感に圧倒されつつ、改めてルナは彼の経済力におののいた。
”まさか、歌劇団で目立たない存在の私が、こんな素敵な紳士に見染められるなんて…”
デートを楽しむ2人だったが、その出会い方は意外なものだった。
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実はルナは、有名な某歌劇団に在籍する女優なのである。
入団して3年経つが実際のところ、脇役ばかりで、セリフもほぼなしの状態が続き、ルナも焦りを感じていた。
”このままずっと鳴かず飛ばずのまま、居場所を失ってしまうのかしら…”
十数倍もの倍率を勝ち抜き、幼少期から憧れていた歌劇団に入ったというのに、芽が出ず落ち込んでばかり。
それならいっそのこと、早めに退団してしまおうかとの考えもルナの頭をよぎったが、2ヵ月前、彼女に大きなフラワーアレンジメントが送られてきたのである。
赤薔薇をメインに、艶やかにデザインされたアレンジメントはとても素敵で、劇団仲間も驚いていた。
「すっごい豪華なお花ね!よっぽどルナのファンなんだわ」
「嬉しいけど、どうして私なんかに…?」
彼女たちが在籍する歌劇団は、容姿端麗な者しか入れないが、ルナより美しい女優はたくさんいる。
端役ばかりの自分が、こんな風にファンからプレゼントをもらうことすら初めてだったため、ルナは不思議で仕方がなかった。
クエスチョンマークを頭に浮かべたまま、アレンジメントに同封されていた手紙を読むと、そこにはこう書かれている。
「はじめまして。睦月と申します。僕はルナさんの大ファンです。先日、フラメンコを踊るシーンを見て、とても魅力的に感じました。あなたはああいった衣装でこそ、魅力を発揮すると思います。これからも応援しています」
この文章を読んで、ルナは意外な印象を受けた。
あの時は赤と黒を基調としたドレスに身を包んでいたが、正直、自分には派手過ぎると思っていた。
どちらかというと自分は、淡いパステルカラーが似合う可愛い系の容姿だと思っていたのだ。
でも、この睦月はあの時の自分を褒めてくれている。
それからも睦月はルナに、高級菓子やアクセサリーなど数多くのプレゼントを手紙と一緒に送ってくれた。
”どんな人か会ってみたい”
いつしかそんな感情を抱くようになったルナは、睦月の住所宛てに、連絡先を添えてお礼の手紙を送ることにした。
そして初めてのプレゼントを貰ってから2ヵ月後、2人はついに初デートすることとなる。
ファンです
他の官能小説の拝読者です
こちらでも活動しているとは驚きました
でも他の小説よりも
ソフトなお話が多いのが残念です
応援しますので
頑張れ
性子 さん 2026年1月25日