ガラスの恋物語 (Page 2)
「かしこまりました!それでは早速、プレゼント用にお包みしますね」
彼の恋人に渡す品だと思うと、胸が痛んだが、それでも心をこめて綺麗に包んだ。
シフォン素材でふんわりと仕上げたラッピングを見て、レイも嬉しそうである。
「咲さん。いつも丁寧にありがとう。また買いに来るね」
「はい!お待ちしております!」
レイを見送った後も、咲の胸はドキドキしていた。
3カ月前から店を訪れるようになった彼と、こうして関わりを持てるのは嬉しい。
だけどレイには恋人がいるし、これは決して叶わぬ恋なのだ。
そう思うと、どうしようもなく切なくなる。
”当然よね。これだけたくさん高価なアクセサリーを買えるくらい、お金もあるし、あんなにハンサムなんだもの。私なんかが、彼に釣り合うハズもない…”
そんな風に胸を痛める咲だったが、後日、予想外のことが起きた。
*****
”ふぅ。今日も無事に仕事が終わった…”
いつも通り仕事を終え、帰り道を歩いていると、急に目の前にレイが現れる。
店以外で彼に会うのは初めてだったため、咲は思わずドキッとした。
「レ、レイさん。どうしてあなたがここに…」
「咲さんに、渡したいものがあるんです」
そう言ってレイは、頬を赤らめながら、大きな紙袋を取り出し、咲に渡した。
なんだろうと思って咲が中を覗きこむと、そこには先日、彼女がラッピングしたピンクの包みが見える。
他にも、過去に自分が包んだ商品がたくさん入っているではないか。
どうしてこれを手渡されたのか理解できず、咲はレイに問いかけた。
「これは一体なんですか?」
「実は僕、本当は恋人なんていないんだ」
「えっ?」
彼女が驚くのも無理はない。
だってレイはずっと、恋人に贈るためのプレゼントを店で買っていたではないか。
混乱する咲に、さらなる衝撃の事実が伝えられる。
「咲さん。僕、君のことがずっと好きだったんだ」
「嘘っ!」
まさか彼も自分と同じ気持ちだったなんて…。
叶わぬ片思いだと思っていた分、咲の中に筆舌しがたい喜びがあふれ出す。
「君と仲良くなりたくて、恋人がいるって嘘をついて、アクセサリーを買いにきていたんだ」
「そ、そうだったんですね」
「だけど、このアクセサリーは決して無駄にはならないよ」
そう言ってレイは、薄茶色の澄んだ瞳で咲を見つめる。
ガラス玉を思わせるこの瞳に、引き込まれそうな魔力を感じながら、咲は胸の高鳴りを感じていた。
「よかったら、全部、君にもらってほしい」
「ありがとうございます!プレゼントも告白も喜んで、お受けします!」
こうして2人は晴れてカップルになったのである。
*****
さっそく交際を始めた2人は、その夜、高級ホテルの一室で抱きしめあっていた。
ラグジュアリーな雰囲気が漂う空間は、過ごすだけで咲をお姫様気分にしてくれる。
まさにレイは王子様そのものだとウットリしながら、咲は彼に抱きしめられていた。
背の高いレイにハグされると、それだけでホっとする。
「咲、とっても可愛いよ…」
「レイさん…」
「だから君に、これを贈ろう」
そう言ってレイは、咲の首に手を回すとネックレスを付けた。
これもかつて、彼が咲のバイト先で買ったものである。
ライトブルーのガラス玉が、プラチナのチェーンに揺れるさまが、涼し気で美しい。
こんなに綺麗なものをもらえると思っていなかった先は、思わず目を輝かせた。
「とっても素敵、ありがとうございます!」
「いいんだよ。咲。僕は君が望むなら、なんだってするよ」
そう言うとレイは、咲のライトブラウンの髪の毛を優しく撫でながら、そっと唇をふさいだ。
ゆっくり彼の口が開かれたと思うと、そのまま舌がにゅるりと咲の口内に侵入してきた。
柔らかな舌は巧みに動き、そのまま濃厚なフレンチキスが織りなされる。
口内の粘膜がダイレクトに触れ合う感覚は、天にも昇る心地よさで、咲はうっとりしながらレイと舌を絡ませていく。
「ぴちゃ…ん…レ、レイさぁん…」
目を潤ませる咲に、自分の名前を呼ばれて、たまらなくなったレイはそのまま彼女をベッドに押し倒す。
「咲…僕、もう止まらないよ。君が色っぽ過ぎるからいけないんだ」
そう言ってレイは、咲のシャツをまくり上げると、ブラジャーを荒々しくはぎ取った。
愛するレイに胸を見られ、咲はたちまち羞恥で頬を赤く染める。
”私Bカップであんまり胸大きくないから、レイさんガッカリしてたりして…”
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