ガラスの恋物語

・作

ガラス雑貨店でバイトする21歳の咲は、年上のイケメン男性客レイに心奪われていく。いつも恋人にアクセサリーの贈り物を購入するレイ。勝ち目のない恋だと知りながら、恋心を抱く咲だったが、ある日彼に誘われ、ホテルで夢のようなひと時を過ごすことになるのだった。

美しいガラス細工に囲まれて働く。

それだけ聞くと優雅で満ち足りたイメージが広がるが、実際は安月給だし、サービス業のため休みも少ない。

だけど他に行く当てもないため、すでに咲はこのガラス雑貨店で1年以上働き続けている。

”なんだかんだ私は、綺麗なものが好きなのよね。ここにいればあの人にも会えるし…”

そんな風に考えながら、ハタキで棚を掃除していると、ドアベルがカランカランと鳴る音が聞こえた。

「まさか」と思ってドアの方を見ると、そこには憧れの彼が立っている。

「咲さん。こんにちは!今日も一緒にアクセサリーを選んでもらいたいんだけど、いいかな?」

ハンサムな青年レイに語りかけられ、咲はドキドキしながら口を開く。

スーツ姿のレイはスラリとしており、たたずまいも上品。まさに本物の紳士といった表現がピッタリだ。

ちなみに彼は、上場企業勤務のサラリーマンとのこと。

うら若い咲は、自分より7歳年上の彼にゾッコンなのである。

「も、もちろんです!今日はどういったお品物をお探しですか?」

「そうだな。じゃあ今日は、ブレスレットをいただこうかな」

「かしこまりました!」

命じられるがままに、咲は薄ピンク色のガラスで作られたブレスレットを持ってくる。

レイいわく、彼の恋人は咲に似た外見をしているそうだ。

色白でライトブラウンのロングヘア咲には、繊細で淡いカラーがよく似合う。

彼女のキュートなイメージも相まって、春の精を連想させるのだろう。

だから咲も、それを踏まえてプレゼント選びのアドバイスを行っていた。

「レイさん。こちらなんかいかがですか?普段づかいにもピッタリだと思います」

「そうだね。とてもセンスがいい。咲さんにもよく似合っているよ」

お世辞とは分かっていても、憧れの彼に褒められると、それだけで胸がキュンとする。

咲はドキドキしながら、販売トークを続ける。

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