あなたと同じ夢を見る (Page 2)
高校の寮とは違い起床時間は決まっているけれど、消灯時間は無くなった。一応大学生だし、レポートで夜更かしする日もあるでしょう。一人娘のところは家業を手伝ってリモートで海外と連絡を取る人もいるし。高校生の時にはあった夜の見回りもなくなった。
二人だけの部屋。邪魔するものは何もない。ベッドに弥生を押し倒しながら細い首筋に唇を寄せる。
「弥生、いいにおいするね」
「燈子さん、電気消しましょうよ。あんまり明るいと恥ずかしいわ」
「いいけど、ベッドサイドだけはつけておくね」
ベッドサイドのスタンドのスイッチを入れ、部屋の蛍光灯は落とした。ぼんやりとオレンジ色の光が部屋を柔らかく照らす。
弥生の長い黒髪に唇を落としながら、そっとネグリジェの裾から手を入れる。最高級の絹のような手触りの弥生の肌は私の手に吸い付くようだった。
「キスして、燈子さん」
「もちろん」
弥生の唇はいつでも柔らかく溶けてしまいそうで、舌を絡ませてお互いの唾液を混ぜるように擦り合わせると時々漏れる息苦しそうな声。可愛くてたまらなく私の欲をあおる。弥生の切なげな声を聞いてるだけで、とろりと蜜があふれ出した。小ぶりで形のいい胸の形を撫でるように指を滑らせる。
「くすぐったい…」
「くすぐったいだけじゃないよね」
かあっと顔を赤くして黙ってしまった。それは肯定だ。弥生の赤い頬に口づけ、快感に立ち上がる胸の頂を口に含む。びくりっと体が震える弥生を落ち着かせるように頭を撫でた。
口の中で転がして歯を立てないように舐めまわし、あいてる方は手でそっと優しく転がす。弥生の口からか細い嬌声が上がった。
「可愛い弥生」
「あっ、あん、燈子さん…」
私の名前を呼びながら快感にあえぐ、いつもの清楚な姿からは考えられない乱れた姿。それを見ているのが自分だけだという優越感といつかこの姿を結婚相手に見せるのかという嫉妬が胸の内でせめぎ合う。いつかそんな日が来たら嫉妬に狂いそうな自分が怖い。
身体のラインを撫できゅっとくびれたウェストを撫でる。弥生の中に私を刻み込むように跡を残して、快感に震える太腿を撫でる。もうほとんど腕に絡まっているだけのネグリジェを脱がせた。
「私だけは恥ずかしいわ」
そういって弥生が私のキャミワンピに手をかける。乱雑に床の下に置かれたネグリジェの上にキャミワンピが小さく音を立てて落ちた。まだ触られてもいないのに、赤くはれてじんじんと痺れを訴える胸の先を弥生の細い指先が撫でる。
「はぁんっ、弥生」
「燈子さんのこんな姿を他の人しかも男性に見られると思うと妬いてしまうの」
困らせてしまうかしらねと悲しそうに笑う弥生の瞳にはうっすらと涙がたまっている気がした。
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