ソノ年下男性、甘イ棘アリ (Page 2)

タクシーに乗り込んでアキラくんが告げた行先は、ラブホテルが多い場所だった。

私から手を離そうとしたら、指を絡めて握り返してきた。

「何で俺に声掛けたの?」

「ひゃっ」

急に耳元に顔を近づけられて、驚いた私に

「カオルさんって、何か、あざといっていうか、そんなんで男が心許すとか思ってんでしょ?」

話すたびに、離れていくんじゃないかと思うくらい、声に棘が増していく。

(や、止めて)

声に出さずに、アキラくんにいった。

だって、握っている手をヒップに当てて、ロングスカートをどんどん引き上げているんだもん。

片方の手で、膝まで上がったスカートを握るアキラくんの手を引き剥がそうとした。

「だーめ、止めない。うわっ…」

運転手の咳払いが聞こえて、バックミラー越しに目が合った。

年下らしい口調になったアキラくんが触れているのは、私の太もも。

ガーターベルトで留めている網タイツを触っている。

「何でこんなの履いてんの?」

また棘のある口調に戻って、手に力が増していく。

「特別な日だったんでしょ?」

耳元で囁かれ、握っている手をスカートの中に入れてきた。

私は手を離すと、アキラくんの手が太ももを這い上がっている。

(んんッ)

「びしょびしょになってんじゃん」

パンティのクロッチに触れ、アキラくんは叱るような口調で呟いた。

「悪い?」

思わず声が出た。

「俺、悪いっていった?」

そういいながら、クロッチの脇から指を入れてくる。

私はアキラくんを睨みつけ、一瞬目を閉じ甘い吐息を吐いた。

「ダメみたいないい方したじゃん…アキラくん」

アキラくんは私を見ながら、息が荒くなっている。

「またぁ?…いつもいつも。俺のこと年下だからってバカにしてる?」

「あッ…」

年下彼氏を演じたアキラくんの指が、秘部の周りを撫で、もう膨らんでいるクリトリスに触れた。

アキラくんを見るのが恥ずかしくて、反対側の窓ガラスに映る人波を見た。

「すいません、そこ曲がって停めてもらっていいですか?」

アキラくんがいうと、雨が降り始めた。

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