あなただけのハーブティーをお淹れします (Page 5)

「次は貴方が動いてみて」

私は言われるがまま、自分から腰を動かす。

私の腰はもう止まることを知らない。

「あっ…き、気持ち良いっ…止まらないのぉ…」

「ははっ…店に来た時と印象が全然違いますね」

「こうしたのはっ…あんっ…オーナーでしょ…んっ…」

「でもここまで乱れるとは…」

「あぁ、んっ…もぅだめ…」

彼は腰に手を回して、私の体を引き寄せる。

そしてそのままキスをしてきた。

「んっ…ふっ…」

くちゅ…ぬちゅ…

2人の吐息と唾液が入り交じる…。

オーナーとのキスはハーブの香りがした。

私はこのキスを決して忘れることはないだろう…。

「もう…だめぇ…イッちゃう…んっ…」

「俺もそろそろ…」

「あっ…あっ…んっ、ああああああああああ!」

「くっ…」

その瞬間、私達は同時に絶頂を迎えた。

私がそのまま彼の肩に体を預けると、彼はまた私の頭を撫でる。

「気持ち良かったですか?」

「はい…。オーナーは…?」

「私も気持ちよかったですよ」

*****

しばらくそのまま余韻を味わった後、私達は静かに片付けをし始めた。

私は脱ぎっぱなしになっていた服を着て、オーナーはそこら中の汚れを抜き取る。

こんな素敵なお店を汚してしまったことに罪悪感を感じて、私が謝るとオーナーは優しく笑って気にしなくていいと言ってくれた。

きっと使われている家具も高いはずなのに…。

それにこんなことをした椅子にまた誰かが座るなんて…考えただけでも恥ずかしかった。

そして30分後、全ての片付けを終えた私達に別れの時間がやってきた。

「ハーブティーはいかがでしたか?」

「美味しかったです…。けど不思議な体験でした」

「貴方のストレスや欲求は?」

「満たされました…」

「それは良かった。では、またぜひ来てください。いつでも特別な体験が出来るよう準備しています」

「はい…」

そして私は店のドアを開き、外へと出た。

この店が有名なのはこういったサービスがあるからなのか、それとも本当にお茶が美味しいからなのか…実際のことは私には分からない。

しかし私はきっとまたここに足を運ぶだろう。

美味しいお茶を飲むために。

そしてオーナーに会うために…。

Fin.

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