あなただけのハーブティーをお淹れします (Page 2)
私は待っている間、ぐるりと辺りを見渡す。
客は私1人だけのようだった。
アンティークな家具や、異国の雰囲気を醸し出す雑貨類…。
オーナーの趣味だろうか?
とても素敵な物ばかりだった。
カチャカチャと奥の方で音がする。
一体どんなハーブティーが出されるのか…。
ワクワクしながら待っていると、しばらくしてから甘くも、どこか刺激的な香りがしてきた。
何かスパイスでも入っているのだろうか?
「お待たせしました…。お熱いのでゆっくりお召し上がりください」
「ありがとうございます…」
目の前に出されるとさっきよりも強い香りが私の鼻を刺激する。
「これ…一体何が入っているんですか?」
「それは…内緒です」
飲んでみたら分かるかもしれないと思い、私はゆっくりと口へ運ぶ。
ごくり
それは香りからイメージしていたよりもクセが少なく、甘くて優しい味がした。
これまでハーブティーは色々飲んできた私だったが、1口飲んだだけでは何が入っているのかさっぱり分からない。
さらに私は1口、もう1口と飲み進める。
半分ほど飲んだ頃、私の体は不思議とポカポカと熱くなってきた。
さらに眠気も襲ってくる。
「お味はいかがですか?」
「お、美味しいです…」
時間が経つほどなんだか自分の秘部が熱く、敏感になっているような気がする。
私は下の方がムズムズして仕方がない。
これもハーブティーのせいだろうか?
「どうしたんですか?」
「あ…えっと…ちょっと暑くて…」
カチャン
私はティーカップを置こうとした瞬間、ソーサーの上に乗っていたティースプーンを床に落としてしまった。
「あっ…!ご、ごめんなさい!」
「いいですよ。今、拾いますから」
私は拾おうと体を屈ませると、オーナーが近寄ってきて、一瞬手と手が触れてしまう。
「ひゃあ!」
「…手が熱いですね」
そっと手を握られる。
「んっ…大丈夫なので…は、離してください」
自分の体はおかしくなってしまっていた。
肌と肌が触れ合うだけで気持ち良くて、変な声が出てしまう。
早く飲み干して、帰らなきゃ…。
ハーブティーを飲んで発情するなんて…。
絶対に変な客だと思われてしまう。
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