いいですか?あなたの初めてをいただきます。
幼馴染にはかわいそうな役目ですが、お酒が入ってしまった千夏にはもう抑えられません。ひょんなことから童貞さんの初めてを奪うそうですが、それははたして、うまくいくのだろうか。また、普段はしがないOLだが、受け入れてくれるのだろうか。
私が酔っていたことが間違いだったんだ。
普段は会社と自宅を往復するだけの生活を送っていた。
だけど偶然会社の新人歓迎会でお酒に飲まれてしまった。
普段私はあまりお酒はたしなむ程度。
お酒に飲まれることはなかった人生だ。
しかし今回は自分の幼馴染が偶然にも移動してきた。
懐かしさで心がいっぱいになる。
だからか、普段乗らないお酒のお誘いも付き合うことにした。
さらに言うと、昔話に花が咲いたため、いつもと違う私がマシンガントークしだすと、
周囲は見慣れない私の多弁に驚いている様子だ。
そして歓迎会は終わりを迎える。
「千夏!帰りは送るぞ」
「えーいいよ、一人で帰れるし」
「酔っ払いが遠慮すんな。タクシー捕まえるからここで待ってろ」
ほんと面倒見がいいな。
変わっていない。
それがうれしかった。
幼馴染を待っていると、小道からもめごとしているような声がした。
私は興味本位でちらっと見てみる。
すると転んでいる男性一人と、それに群がっている男性三人ほどいた。
反射的に「助けないと」と思って幼馴染など忘れてそこへ向かった。
「ちょっと、警察呼んだから逃げるなら今のうちですよ」
はったり。
だけどよく効果は出て、囲んでいた集団は一斉にいなくなった。
フードを深くかぶっている、地面に座ったままの男性は、すごい目で私を見てきた。
「あの、大丈夫ですか?」
「…君、僕を知らないの?」
「??え??」
「僕は三浦涼介だよ。助けてくれてありがとう」
「…え?」
いや、知ってますとも。
あのアイドルの三浦涼介でしょ!!??
こんなところでなにやってるんだ!?
よく見れば、確かにあのアイドルだ。
「おーい千夏ー!どこだー!」
タクシーを捕まえたのか、幼馴染が呼ぶ声がした。
「じゃ、気を付けて帰ってね」
それだけ言い残して去ろうとすると、腕をつかまれた。
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