金曜のひとり飲み、名前も知らない年下の彼に惹かれて
息子たちの受験を終え、新居のローンを抱えながら昇格も決まった私。忙しさに追われる毎日のなか、唯一の楽しみは金曜のひとり飲みだった。錦糸町の小さなバーで出会った少し年下の彼に、張りつめていた本音をこぼしてしまう。名前も知らないまま過ごした一夜が、乾いた心を熱く満たしていく。
「お疲れさまでした」
誰もいなくなったオフィスで、小さくつぶやく。
大型支店への異動辞令が出たのは三日前。
周囲は昇格だと祝ってくれたけれど、手放しで喜べるほど単純ではなかった。
高校生と中学生の息子たちは、それぞれ新しい生活が始まったばかり。
通学しやすいように思い切って新居も購入した。
住宅ローンの額を考えると、今まで以上に働かなければならない。
夫とは不仲ではない。
けれど、ただ家族として生活を回しているだけ。
会話は必要事項ばかりで、いつからか男女として向き合うこともなくなっていた。
そんな毎日の中で、唯一の楽しみが金曜のひとり飲みだった。
都内の勤務になってから、駅前には気軽に立ち寄れる店がいくつもある。
今夜入ったのは、カウンターだけの落ち着いた居酒屋だった。
ハイボールをひと口飲んだところで、隣に男性が腰を下ろした。
「ここ、空いてますか?」
低くやわらかな声。
見上げると、清潔感のあるシャツ姿の男性が笑っていた。
年齢は私より少し下だろうか。穏やかな目元が印象的だった。
「どうぞ」
それだけのやり取りだったのに、なぜか会話は自然と続いた。
彼も仕事帰りで、転職したばかりだという。
新しい環境に馴染めず、これで良かったのか迷っているらしい。
「でも、ちゃんと悩める人って強いと思う」
私がそう言うと、彼は少し驚いたように笑った。
「そう言ってもらえたの、初めてです」
その笑顔に、胸の奥がほどける。
気づけば二杯、三杯とグラスは空き、私も普段は口にしないことまで話していた。
「昇格って、嬉しいだけじゃないのよね」
「責任、増えますもんね」
「そう。家のこともあるし、弱音なんて吐けないし」
彼は相槌を打ちながら、まっすぐ私の話を聞いてくれた。
ただそれだけなのに、ずっと誰かに欲しかった時間のように思えた。
店を出る頃には、少し足元がふらついていた。
「大丈夫ですか?」
彼の腕がそっと背中を支える。
シャツ越しに伝わる体温に、胸がざわついた。
「少し飲みすぎたかも」
「送ります」
断る理由が見つからなかった。
夜風の吹く街を並んで歩く。
無言の時間さえ心地いい。
ホテル街の灯りが見えたとき、私は足を止めた。
*****
言葉はいらなかった。
自分でも驚くほど自然に、足が向いていた。
彼は何も言わず、ただ優しく手を握った。
部屋に入ると、張りつめていた糸が切れたように、私は彼の胸にもたれた。
抱きしめられるぬくもりが、ひどく懐かしい。
彼の顔を見上げると、やわらかな口づけが落ちてくる。
急かさず、確かめるような触れ方に、乾いていた心まで満たされていく気がした。
彼の首に手をまわし、彼のとの距離を縮めていく。
息ができなくなるほどに、何度も何度もキスをした。
とろけそうなキス。
一体何年ぶりだろう。
お酒のせいなのか、この状況のせいなのか。
今まで聞いたことがない大きさの鼓動が聞こえる。
彼は私をひょいっと持ち上げ、部屋の中へ運んでいく。
少し乱暴に、でも優しくベッドに押し込まれる。
彼はキスをしながら、片手でネクタイの結び目に指をかけた。
くい、と無造作に緩める仕草が妙に色っぽい。
きつく締められていた布がするりとほどけ、喉元があらわになる。
もうがまんできない。
彼の素肌に触れる。
ほんのり汗ばんでいる背中に、腕を回した。
ガッチリとたくましい背中を引き寄せ、彼の胸にうずくまる。
彼の心臓も、私と同じように大きな音を鳴らしていた。
「ドキドキしてる?」
そう聞くと
「あたりまえ」
といいながら、私の胸に顔を埋める。
「俺と一緒じゃん!どきどきしてるね」
とイタズラに笑う。
そのまま優しく私の胸を触る。
だんだん呼吸が荒くなる。
コロコロと先端を指で転がされ、吸い付かれ…
頭が真っ白になってしまった。
彼に身を任せ、感じるままに快感を楽しんだ。
胸元にいたはずの彼が、少しずつ下がっていき、ついに私の大切な部分へ。
スルリと下着を脱がすと、そっと私の大切な部分を触る。
触られる前からわかるぐらい、ぐちゃぐちゃだ。
ちょっと触られただけで、くちゃくちゃといやらしい音が響く。
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