私たちのいびつな関係

・作

男友達の明人と宅飲みをしていたかすみだったが……二人には秘密がある。それは明人にマッサージという名のフェラチオをすることだ。冗談から始まった二人のいびつな関係はどうなるのか……。快楽に歪む明人の表情に、かすみの最奥が疼き出す。

真夏日が続く夜……いつものように男友達の明人が一人暮らしの私の部屋にやってきた。蒸し暑い一日だったせいかアルコールの回りが早い。

クーラーの温度を下げて二人で小さなテーブルを囲み、イカをつまみに冷えたビールを喉に流し込む。最高のひとときだ。
 

同じバイト先で知り合った明人とは同い年ということもあり、すぐに意気投合した。あれから数年の仲だ。しかし二人の間に恋愛感情はない、ただの飲み仲間だった……少し前までは。

今の二人の関係を言葉に表すと……性欲処理関係だ。

酔いが回ってくると向かいに座った明人が何度も瞬きを繰り返す。これがスタートのサインだ。

私はいそいそとビールや酒のつまみを乗せた机を端に寄せると、酔いの回った明人の頬を撫でてやる。明人は酒のせいで顔がとても熱かった。冷たい私の手の感覚に酔いしれるように瞳を閉じた。すっかり大人しくなった明人に私はほくそ笑んだ。

「明人、マッサージしてあげよっか?」

「……うん」

明人の瞬きの回数が多くなった。かすみはうっすら微笑むと胡坐をかいている明人のズボンのベルトを外し始める。かすみがちらりと明人を盗み見ると、とろけた瞳で俯き、自分の下半身を見つめていた。ぼんやりとしたその表情が可愛くて……愛おしくて胸の鼓動が早くなる。

そう、私は明人にイタズラをする。こうして酒を飲んだ時だけだ。最初は酒に酔った明人が最近セックスをしていないと愚痴を吐いたことから始まった。その時は本当に冗談のつもりだった。あの日もいつものように宅飲みをしていた……私は冗談のつもりで笑いながら明人の耳元に顔を寄せた。

『そんなに溜まっているんなら、フェラしてやろっか?私、うまいんだ』

この一言から私たちの関係は変わった。

かすみはあの晩のことを思い出しながら明人のベルトを緩め、デニムのボタンを外した。そしてそっとデニムの布越しに明人の陰茎を撫でる。明人が息を飲むのがわかったが、かすみは素知らぬ顔をして、硬さを増し主張し始めたその部分に顔を寄せていく。

明人の股間にキスを落とす……焦らすように、愛でるようにデニムのチャックを咥えるとヂヂヂッと下げる。明人は期待に満ちた目でかすみに身を任せていた。

自分でも変態だと思う。明人だから、他の誰でもない明人だからおかしくなるんだ。私は明人が好きだ。でも、関係が壊れたくないから絶対に言わない。

黒のボクサーパンツのゴムを手前に引くと苦しそうな明人の昂ぶりが顔をのぞかせた。明人はだんだんと呼吸が荒くなってきた。自分の股間を見つめながら顔をさらに赤らめている。

(可愛い顔……)

両手で包み込むと亀頭にやさしいキスをした。そこはもうすでに濡れてヒクヒクと拍動していた。痛いそうなほど明人の下半身は昂っていた。少し焦らしすぎたかと申し訳ない気持ちになった。舌で根元から舐り上げると明人の脚がケイレンしたように一瞬揺れた。

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