君の胸に咲いた花を摘んであげる (Page 3)

 
 
どれくらいそうしていただろうか。
 
どちらからともなくそっと顔を離して、二人は鼻がくっつきそうなほどの距離で見つめ合う。
 
「明日香…好きだよ。ずっと好きだった」
「あたしも…瑞樹…好き…」
 
甘ったるい声をこぼす唇を、もう一度塞いでやる。
 
性急に、しかし乱暴にはせず優しく明日香の服と下着を脱がしてやり、瑞樹は露わになった彼女の肢体を眺めた。
 
胸元にできた傷跡が目につく。
 
移植の際にできた傷だろう。
 
痛々しいそれに唇を寄せると、明日香はくすぐったそうに身をよじった。
 
「んっ、くすぐったい…」
「ここ、痛くない?」
 
瑞樹の問いに、明日香はこくんと素直に頷く。
 
この下で、誰かの心臓が明日香のものとなって全身に血を巡らせている。
 
そんなことを考えると、その誰かに彼女を支配されているような気がして、ざらりとした感情を覚えた。
 
嫉妬しているのだと気付く暇もなく、瑞樹は何度も何度も傷跡にキスを落とす。
 
「も、瑞樹…そこばっかりしないで…」
「じゃあどうしてほしいの?」
 
その言葉に、明日香は一瞬恥ずかしそうな素振りを見せたが、ややあって瑞樹を上目遣いに見つめる。
 
「…胸、触ってほしい」
「うん、わかった」
 
素直な彼女に愛しさを感じながら、瑞樹はその胸の先端を口に含んだ。
 
控えめな嬌声を上げた明日香の指が、くしゃりと瑞樹の髪を優しく握った。
 
「あ、ん…っ」
 
頭の上からこぼれ落ちる彼女の声を余すことなく耳で拾い上げながら、瑞樹は愛撫を続ける。
 
空いている手を明日香の体に這わせて、そっと秘部に触れた。
 
びくり、と明日香が脚を震わせる。
 
「あ…っ」
「もう濡れてる…」
 
は、と熱い息が自然と漏れる。
 
それは明日香も同じようで、涙の膜を目に浮かべながら瑞樹の手の動きを見つめていた。
 
「入れてほしい?」
「…っ、ん」
 
頷く彼女にほんのいたずら心が芽生えて、瑞樹は目を細めて明日香の顔を覗き込む。
 
「じゃあ、もっとかわいくおねだりしてみて」
「え…」
 
明日香は戸惑ったような表情を見せ、しばらく目を泳がせていたが、意を決したようにすう、と息を吸った。
 
「…み、ずきの、固くて大きいの…ほしい」
「もうそっちがほしいの?おれ、指のつもりでいったんだけどな」
 
くすりと笑うと、明日香は真っ赤になった顔を隠そうと腕を持ち上げた。
 
もちろん、それは許さない。
 
「だめ。ちゃんと見せて」
「やっ…」
 
いや、と首を横に振った明日香だったが、瑞樹が名前を呼ぶと、おそるおそる腕を下ろした。
 
「…いいよ。明日香がほしいなら、入れてあげる」
 
その言葉に、明日香の瞳がゆらりと揺れた。
 

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