40歳手前のひとり夜、指が蜜を呼ぶたびに架空の彼の声が聞こえる気がした (Page 2)

だから私は、ある夜、恐る恐る自分の手を使ってみた。

これまでほとんどしたことがなかった。若い頃は必要性を感じなかったし、正直やり方もよくわからなかった。でもネットで調べて、ゆっくり試してみると…思っていたよりずっと、気持ちよかった。それ以来、夜の習慣が変わった。

ベッドに入って、電気を消して、目を閉じる。最初のうちは顔のない誰かを思い浮かべていたけれど、最近は自然と三浦さんの顔が浮かんでくるようになっていた。いけないな、と思いながら、でも止められなかった。

「…ん」

小さく声が漏れる。胸のあたりをゆっくりと撫でると、じんわりと熱が広がった。素肌に触れる自分の手なのに、それが誰かの手であるような気がして、少し恥ずかしかった。三浦さんの手だったら、どんな感触だろう。大きくて温かい手で、こうして撫でてもらったら、と想像するだけで、体の奥がじんと疼いた。

指をゆっくりと滑らせながら、下へ向かわせる。薄い布越しにそっと触れると、もうそこはしっとりと濡れていた。
「…こんなに」

自分でも驚くくらい、体が正直だった。指を布の中に差し込む。直に触れると、熱さと柔らかさが手のひらにじんと伝わってくる。くちゅ、と小さな音が静かな部屋に響いた。恥ずかしくて、でも止められなくて。

人差し指と中指で、敏感に尖った突起をやさしく挟み、円を描くようにこすり合わせる。

「あ…、んぅ……」

それだけで、下腹部の奥からきゅっと切ない熱が突き上げてきた。自分の指なのに、脳裏にある三浦さんの長い指先と重なってしまう。彼にこんな風に触れられたら、私はきっと一瞬で声を上げてしまうだろう。指先をさらに深く割り込ませると、溢れ出た蜜がくちゅくちゅと音を立てて、指の節々を濡らした。

「はあ…ん」

ゆっくりとした動きが、だんだんと激しくなっていく。ぬるりと滑る指を、今度は自身の最も柔らかい割れ目の奥へと、ゆっくり沈めてみた。

「あ、そこ……っ」

生温かい粘膜が指をきつく締め上げる。誰に言っているわけでもない言葉が、暗い部屋に消えていく。思い浮かべるのは、やっぱり三浦さんだった。優しい声で名前を呼んでくれる三浦さん。私の体を丁寧に触れてくれる、でも現実には存在しない三浦さん。

「やだ…こんなこと、考えて……」

声が震えた。羞恥心と欲望が、頭の中でぐるぐると混ざり合う。いけないとわかっている。職場の同僚のことをこんな風に想像するなんて。でも体は止まってくれなかった。

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