世界中の誰よりも愛しいキミへ

・作

熱を出して寝込んでいる妹。つい勢いで言ってしまった。俺がお前をひとりの女として好きだってこと。押し倒しても本気で拒まない妹に、もう今更後には引けなくて、胸も、秘部も、おかしくなる程に愛撫して、禁断の関係を結ぶ。

「ほら見ろ、38℃。今日はゆっくり休みな」

熱を出して寝込んでいる妹の美羽の傍に座り、兄としてのアドバイスをした。

それなのに美羽ときたら…。

『今日は彼氏とデートなの、行かなきゃ…』

熱で火照った身体を無理に起こそうとする美羽。

「デートなんて風邪が治ったらいつでも行けるだろ」

『風邪引いちゃったって言ったんだけど、彼氏がそれくらい平気だから来いって…』

「は?そんなろくでもない男と付き合ってんの?早く別れ別れちまえ。心配どころか自分のことしか考えてないような男といても時間の無駄だって気づけ!」

つい声を荒げてしまった。

『なんでお兄ちゃんがそんな怒ってるの』

なんでって、そんなのひとつしかない。

「美羽が大事だから」

『何、急に改まって。そんなシスコン発言』

「そうじゃない。好きなんだ、美羽のことが。妹としてじゃなくて、女として」

言ってしまった、つい勢いで…。

言うつもりなんかなかったのに。

『冗談…だよね?からかってる?』

「美羽をちゃんと大事にしてくれる男になら任せていいと思ってたけど、そんなクズと付き合うくらいなら…」

ベッドで横になっていた美羽が逃げられないように覆い被さった。

『きゃっ!?』

小さな可愛い悲鳴をあげる美羽。

「俺よりいい男じゃないなら彼氏として認めない」

こんなに間近で美羽を見つめるのは初めてかもしれない。

突然のことに揺れ動く瞳には、うっすらと涙が浮かんでいた。

「怖い?俺が美羽を好きなんて、迷惑なだけか?」

『そんなこと急に言われたって…わかんないよ、お兄ちゃんをそんな風に見たことないし…』

「じゃあ質問を変える。風邪引いてても来いって言う男と付き合ってて幸せか?」

『わかん…ない…』

「彼氏は俺よりも良い男か?」

『お兄ちゃんの方が優しいし、カッコいいけど…』

「それならこうすれば?俺よりいい男が見つかるまで、俺にしとけ」

まるで時が止まったように互いの視線を重ね合わせたあと、そのまま美羽の小さな顎を掴み、チュッと強引に唇を奪った。

『ん…っ、お兄ちゃ…ッ』

ずっと触れたかった美羽の柔らかな唇。

手に入ることなんてないと思っていた。

心も、身体も、すべて。

だけど今、一番近くて遠い存在の美羽に、少し手が届きそうなんだ。

もう今更、後になんて引けない…。

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