伯爵に嫁いだはずなのにメイド頭の指テクに夢中になってしまいました

・作

前夫が急死したカレンは、エルストン・フランツ伯爵のもとに再嫁するが、メイド頭のヒアリーに処女であることを責め立てられる。ヒアリーによればエルストン伯爵は処女が嫌いで後家を迎えているのだという。そうは言っても前の夫は実は同性愛者でカレンに指一本触れなかったという事実を告げるとヒアリーは…。

「カレン様が処女だったとは…」

後添いとして入ったフランツ家の、メイド頭のヒアリーはカレンの告白に頭を抱えてうめくように言った。

「仕方がないでしょう。前の夫がまさかの同性愛者で、私に指一本触れず、しかも突然死したのよ!」

「噂でしたが存じ上げております。しかし本当に一度の性交もないとは…なんともまあ」

「悪かったわねえ!せっかく正直に言ったのに!自分で棒突っ込んで慣らしておけばよかった??」

エルストン・フランツ伯爵との婚礼の後で、このようにいかんともしがたい難題に突きあたるとは思いもよらなかった。

ヒアリーは大きなため息をつく。

本当に途方に暮れているようであった。

「エルストン…旦那様はそんなに処女がおいやなの?」

カレンは恐る恐る尋ねた。

ヒアリーは力強くうなずいた。

「それはもう。ですから旦那様は後家の年増のあなたをわざわざ嫁にもらい受けたのですよ」

「言ってくれるじゃない!年増で後家で処女で悪うございました」

「年増で後家なのはかまわないのです。問題は…」

ヒアリーはソファに座るカレンにのしかかる勢いでズッと身を寄せた。

「処女なことなんでしょ」

「そうですわ」

「実家に帰すつもり?」

困る。

親になんと伝えればよいのか。

2度も結婚が破綻するなんて。

顔を覆うカレンの手にヒアリーが手を合わせた。

「簡単なことです。カレン様」

「なに?」

「旦那様の初夜の前に性戯に慣れてしまえばよろしいのです」

ヒアリーはそう言うとカレンの手を取った。

*****

「あ!ヒアリー、あなた。んんん!」

ヒアリーはカレンをベッドに押し倒すと柔らかな唇を押し付けてきた。

「んん。ふ」

ヒアリーの舌がカレンの唇を割り、口の中に滑り込んでくる。

カレンはこんなキスは知らない。

ヒアリーの舌はカレンの舌を舐め、歯列をなぞる。

「んん!ううん。ん」

カレンはヒアリーの腕にしがみつき濃厚なキスに耐えた。

チュクチュクと耳元にまで口の中の舌の愛撫が響いてくる。

生理的な涙がカレンの目からあふれ出た。

「かわいらしいお嬢様。でも旦那様の相手を務めるのはそれではいけないのですよ」
 
ヒアリーはそう言うとカレンの夜着を剥ぎ取った。

「ああ!ヒアリー!なにをするつもり」

「カレンさまの身体に性の喜びをお教えいたします。旦那様は性的に未熟な女を毛嫌いしておりますので。これは当然の処置とお心得くださいませ」

「あなたは女ではないのヒアリー。そんな男のような真似…」

「ご安心くださいこのヒアリー。欲情し愛するのは女のからだです。カレン様に無体な真似はしません。ただ悦びだけを与えましょう」

ヒアリーが艶冶な表情を浮かべた。

カレンはこの時初めてこのメイド頭がとても美形であることに気が付いた。

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