天狐様のお嫁様になります (Page 4)

「あんっ、ああ、雪乃、さまぁっ」

触れたものが舌だと理解するのに時間がかかった。

「雪乃様、いけませんっ!そんなところ、汚いから…」

「キヨカ、大丈夫だからゆっくり呼吸」

そう言われ、私はまたゆっくりと呼吸をする。いわゆる深呼吸は私を幾分か落ち着かせた。かといって強すぎる刺激が変わることはない。何とか脚を閉じようと力をいれるとかえって雪乃様を深く迎え入れることとなった。

「あっ、ああ、あんっ、雪乃さまぁ。だめですっ、やだっ、怖い!なんか来る!」

高まり切った体の熱が出口を求めて体中を巡っている。くぷりと音を立て、誰も受け入れたこともないところに指が入り込むと同時に、たまり切った熱がはじけた。

「あああああぁっ」

「気をやったか。辛くないか?」

息を弾ませながら、私は小さくうなづく。ことあるごとに雪乃様は私の身体を気にかけてくれている。私の呼吸が整い始めたところで、指が出し入れされる。くっと指を曲げられ、今まで当たらなかったところに指先が触れた。

「ひゃああっ、あん、あぁっ!」

執拗に擦られ、指が三本に増やされる。違うところをバラバラに指が擦り、撫でられ、私の反応を見て出し入れを激しくする。指を抜かれ、雪乃様がそこで初めて帯を解いた。

「キヨカ…」

切羽詰まった声で名前を呼ばれる。初めて見たモノはあまりに大きく、そそりたつ姿には恐怖を覚えた。

「む、無理です!ごめんなさい、雪乃様!絶対に無理です!」

「多分、大丈夫だと思う」

多分!いきなり冴えた思考で体が拒絶反応を示した。受け入れ切れる気がしない。

「キヨカの望みは出来るだけ叶えたいが、ここまできたら観念しておくれ」

口づけされ、ゆっくり呼吸を促され、力が抜けた瞬間入り込んだ雪乃様のモノに息が止まった。思った程の痛みではないがそれでも無視できない痛み、何より圧迫感。

「は、これで終わり?」

「まだ、半分だ」

金色の瞳に涙を浮かべた私の情けない顔が映っている。雪乃様が私の腕を取り広い背にまわさせる。

「痛かろう。爪を立てて構わない」

雪乃様がまた少し腰を進める。痛みでグッと背に回す手に力が入る。

「はあっ、はっ、はぁー、んっ」

「大丈夫か?痛かろう、可哀そうに。けど、すべて受け入れてくれたな。よく頑張った」

雪乃様が優しく頭を撫でる。痛みは薄れても圧迫感は薄れない。それでも、受け入れ切れたことが嬉しくてぎゅっと雪乃様に抱き付く。耐え切れずこぼれた涙の痕に口づけながら、ゆっくりと雪乃様は動き始める。痛みが薄れ、代わりに訪れたのは快感。

「はあ。あっ、あ、あ、あぁ!」

パンッパンッと肌がぶつかり合う音がする。一度は落ち着いた熱が再び上がり始める。激しくなる律動に声をあげ、強い衝撃と共に先ほどより強い快感がからだを貫いた。

「あああああんっ」

「はっ、くぅっ!」

ドプッと体の中で精が勢いよく吐き出される。その熱を感じながら、私は微笑んだ。

Fin.

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