疲れ果てた私の目の前に突然優しい元カレが現れて… (Page 3)

「そんなにしたら…壊れちゃうっ」
「大丈夫。僕はここにいるから、壊れちゃっても」

大雅は優しい声で囁き、耳たぶにキスをした。私はその言葉で完全に安心してしまい、身体の力を抜いて快楽に身を任せた。快楽の波がじわじわと押し寄せるのを感じて、大雅のシャツをぎゅっと掴んだ。太ももが震えて、奥がぎゅっと締まる。

「あぁ…イクっ、イッ…」

意識がふわりとゆるむ。起きているのか眠っているのか分からない、曖昧な感覚がする。

「梨紅、意地悪な先輩のいる会社なんてやめてうちで暮らそう…? 不自由はさせないし、いくらでも愛してあげるよ」

まるで水に潜っているかのように、大雅の声が遠くで聞こえる。

(仕事の愚痴なんて、私言ったかな…)

そう思ったけれど、口に出すことはしなかった。

*****

その日以降、私は仕事を辞めて大雅の家で暮らしている。あまりに忙しかった日常から生活が一変してしまって、これで良かったのかと自問自答することもあるけど、そんな時に大雅は見計らったかのように甘やかしてくる。

大雅は親から引き継いだマンションを持っていて、ある程度不労所得がある。だから忙しく働く必要はないんだ、と言っていつも私の衣食住、身の回りの世話を甲斐甲斐しく焼いてくる。ちょうど今も、お風呂で私の身体を丁寧に洗ってくれているところだ。

「じゃあ、後ろを向いてね」

大雅はそう言って後ろから抱きしめるようにして私をくるりと回した。泡だらけのスポンジで背中をゆっくりとなぞる。くすぐったいけど、悪い気はしないからされるがままになっている。

「ん…気持ちいい」

「それはよかった」

肩甲骨の辺りを撫でられると、なんだかくすぐったくて声が出てしまう。大雅はそれが楽しいらしく、しばらくそこばかり撫でていた。そのうちスポンジは胸の方に移動してきて、乳首の周りを優しく円を描くように擦り始めた。

「あっ…」

思わず吐息が漏れると、大雅はクスリと笑って擦り続ける。

「気持ちいい?」

「うん…」

素直に答えると、彼は嬉しそうに微笑み、シャワーで軽く泡を流した後、私の手を取り浴槽の縁に座らせて、そのまま手を滑らせて下腹部へ下ろしていった。

「ここも綺麗にしないとね」

大雅はそう言うと、私の脚を開かせてその間に顔を埋めた。舌先で割れ目を舐め上げ、クリトリスに吸い付く。大雅は私の愛液を全て飲み込んでしまうんじゃないかと思うほど、何度も音を立てて吸っていた。大雅が立てる音と、生理的に私が漏らしてしまう吐息が浴室に反響し、脳内をじわじわ侵食していった。

(もう、これでいっか…)

私はゆっくりと思考を放棄した。

Fin.

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