魔性の双子に捕らわれてしまったらもう逃げられない

・作

私には2歳年下の双子の幼馴染がいる。家が隣同士で、小さい頃からずっと一緒に育ってきた。そんな2人を異性として意識したことはなくずっと弟のように思っていた。だけどそんなある日、双子の兄である右京から突然大事な相談があるとの連絡が…。なんの相談か分からないまま、私は相談に乗ることを決めた。まさかあの相談からあんなことになるなんて・・・!

私には幼馴染がいる。

2歳年下の双子、田辺右京(たなべうきょう)と左京(さきょう)だ。

家が隣で親同士も仲がいいため、まるで姉弟のように育ってきた。

弟としてしか見てなかった双子とまさかあんなことになるとは…。

*****

それは突然のことだった。

ある朝、右京から一件のメールがあった。

「真夜ねぇに相談したいことがあるんだ!一大事だから助けてくれ!」

詳細は書かれず、ただ相談したいことがあるとだけ書かれていた。

何があったのか分からないけれど、とりあえず私は仕事終わりに話を聞くことにした。

仕事が終わり、私と右京はよく一緒に行く居酒屋で合流した。

「おつかれさま。とりあえず飲もっか」

「おつかれ〜。真夜ねぇ、突然ごめんね?とりあえずここは奢るからさ!」

「奢ってくれるの?やったー!とりあえず生で!」

注文したお酒や料理が揃ったタイミングで乾杯をし、私は冷えたビールを喉に流し込む。

そして何があったのかと切り出した。

「それで?何かあったの?」

「実はさ…恥ずかしい話なんだけど…俺、この間彼女が出来てさ…」

「え!彼女?良かったじゃん!」

「うん…それでさ…初めての彼女だから色々どうしたらいいか分からなくて…」

「うんうん、それで参考にするために私から色々聞きたかったってことね!」

「そうなんだよ」

それからどんな彼女なのか、馴れ初めなどを聞いていたらあっという間に時間が過ぎていってしまった。

ついついテンションが上がってしまい、ハイペースで飲んだ私は真っ直ぐ歩けないほど酔っていた。

「おいおい真夜ねぇ…大丈夫か?」

「うーん…だーいじょーぶー」

「大丈夫じゃないじゃん…とりあえず終電もないし、家来る?俺が誘ったしさ」

本当であれば彼女がいる幼馴染の家に上がることはいけないことだと分かっているが、その時の私は流れに身を任せてしまった。

そうして誘導されるがままタクシーで右京の家まで向かった。

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