唇が暴くカラダのウソ (Page 5)

「すごい感じてるね」

低い声で囁かれた瞬間、きゅんっと乳首をつままれて思わずのけぞってしまう。

そのままごろりと体を返され、気がつくとバスローブがはだけ肩も胸もむき出しになっていた。

「反応が鈍いって本当？」

ちゅ、ちゅ、と肩から背中にかけてキスされ、その感触にまたゾクゾクしてしまう。

「ねえ、絶対嘘でしょ」

「ほ、本当だ、ってばっ！ぁ、んっ」

「だってほら、ビクビクしてる」

後ろから私の腰を抱き抱えるようにして脚の狭間にまで伸びてくる手。下着が腿までずらされて隠すものはもう何もない。

「俺のことからかってた？それとも焦らしてたのかな…悪い人だ」

「ちがッ…アァッ」

耳たぶを甘噛みしながら笑う声に反論できない。とうとうソコにまで指先が忍んできたから。

ビクンッと腰が跳ねる。シーツに頬をこすりつけながら、慎二さんの指にクリトリスをつままれる感覚に頭の中が真っ白になっていた。

「これがいいんだ」

「だ、だめ！」

「でもちょっと濡れてる」

「あ、あんっ、あんっ、んッ…あ、あああっ！」

チュクチュクと私をいじくる指に、声を上げっぱなしだった。

はあっと後ろから耳に息を吹きかけられる。

「舐めたい」

「ぁ、あ、うそ…や…」

「結衣さんのココ、舐めたい。それだけだから。ねえ、いい？」

「──っ」

吐息の熱さに絆(ほだ)されて、恥ずかしさを堪えながら頷く。

「いいの？」

「…ぅん…舐めて…」

相変わらずドキドキと胸の動悸が苦しかったけど、かろうじてそれだけ言えた。

「あっ？！」

途端、ガバリと仰向けにされ、クリトリスにむしゃぶりつかれた。

「いやぁッ！！」

ぢゅうぢゅうとキツく吸いつかれて体が勝手に暴れる。

「いやっ、いやあッ、やだ、おねが、やめてぇッ！！」

舐めるだけって言ったじゃない。

何で。

どうして。　

「あッ、ぁ、あああッ！！」

舌を擦りつけるようななまやさしさじゃない。

肌への愛撫と言葉で期待していたのを裏切る激しさで絞られ、吸い上げられていく。

「いやッ、いやッ、いやあああッ！！」

ビクビクンッ！と激しい痙攣とともに足の指先にまで電撃のような快楽が駆け巡った。

「ああ、あ、ぁ、あ…や、ぁ…」

ぽろっと涙がこめかみを流れ、徐々に力が抜けていく。

何なのこれ。

私、何されちゃったの。

わかんない…。

「指、入れてみていい？」

ダメ。

それはダメ。

今それはダメなのだと咄嗟に分かった。だけど体も口も動かない。

じゅぷりと水音が響いた。

「わ…すごい…いきなりあふれてきたよ、結衣さんのえっちな汁」

うそよ。

私の体、こんなのじゃない。

こんな風になったことなんてないのに。

「キモチイイの、ずっと溜め込んでたんだね。結衣さんは」

「ぁ、あ…うそ、うそ…やだ、何で、私…」

「泣かないで。これからいっぱいしてあげるから。ちゃんとイけたでしょ？」

イった、というのならきっとそうだったんだろう。

「明後日まで延泊すればいいんだから」

「え？」

「今日と明日全部使って、結衣さんの体をもっと気持ちよくしてあげる」

まだ涙をこぼしたまま、イった感覚に痺れている私を慎二さんが見下ろした。

くりくりとしていた目が、今は何故だかニィッと細められていた。

「まずは俺の指と舌で、結衣さんのココを」

「あんっ」

ツン、とクリトリスを指先でつつかれただけなのに、きゅうんっとまた快楽が駆け上がってくる。

「今みたくいじり続けて、何度でもイけるようになったらナカもいじってあげる」

「う、うそ…」

「俺と繋がるのは今日はまだダメ。とりあえず…そうだな、今日はずっと今みたくクンニしてあげるからね」

無理。そんなの無理よどう考えても。

さっきのだって頭がおかしくなったかと思ったのに、アレをされ続けたらどうなるのか。

「嬉しい？結衣さん、またあふれてきたよ」

くすくす笑いながら慎二さんが私の耳にキスする。

「こんなえっちな体してたくせに、嘘つき」

Fin.