唇が暴くカラダのウソ (Page 4)

「おはよう」

「!!」

目を開けると慎二さんの腕の中だった。すごいびっくりした

「お、おはよう」

「結衣さん、すごい可愛かったよ。寝ぼけてたのか俺の胸におでこをすりつけてきてた」

「ええ?!」

またドキドキしてきた私は、髪を撫でてくる慎二さんの手が耳を掠めたところでビクッと反応してしまう。

昨日は結局、本当に抱きしめられたままで眠りに落ちた。

セックスも宣言通りナシ。

シャワーを浴びてバスローブに着替え、少しドキドキしながら落ちた眠りは天国みたいだった。

「まだ眠い?」

ちゅっとおでこにキスされる。

「眠く、ない」

「…それじゃあ、ね、これから少しだけ、触っていい?」

するりと指が頬を撫でる。

答えない私に慎二さんは何を思ったのか少し止まって、それから諦めたようにゆっくりと手を引いた。

「待って」

その手を掴んで止める。そのまま自分のバスローブの襟の胸元におずおずと引き寄せた。

自分でもはしたないことをしているのは分かっている。

でも、私の体から離れていってほしくない。そう思ってしまったから。

「結衣さんっ」

覆い被さられて激しくキスされる。

「ん、ぁ」

ドキドキが更に酷くなってもう爆発しそう。

「結衣さん、すごいいい匂い」

「ぁん、んっ…はぁッ!」

手が胸の膨らみをたどり、指先が乳首に到達してもうダメ。変な声が出てきちゃう。

「ああっ」

「乳首…小さいね、結衣さんの」

「や、やだっ」

「可愛い…キスしていい?」

慎二さんの目が昨日よりも光っている気がしてまたドキッとする。

「…うん」

頷いた途端ちゅっと乳首にキスされ、肩が揺れてしまう。唇の刺激に。

「胸、白くて柔らかいね。綺麗だ」

「は、ぁっ」

「この鎖骨から胸にかけてのラインも色っぽいな…あ、ほくろだ」

サラサラと肌を撫でていく指先。

「結衣さんの体、すごく綺麗だよ…もっと触っていい?」

いいに決まってる。

もっと触って。

じりじり悶えてしまう脚がシーツに皺をつくる。

すぐそこに慎二さんの顔。昨日よりふんわりした癖っ毛が私の頬をくすぐる。

それだけでも気持ちいいと感じてしまう私の体は、一体どうしてしまったのだろうか。

刷毛で色を塗るような微妙な触り方は何一つ強くない。なのにこうやって褒められながら肌を愛撫されるだけで、そこから電気が流し込まれているみたいに痺れてくる。

何なのこれ。

手で触られているだけでこんなに気持ちいいものなの?

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