カラダに残った彼のユビサキ (Page 4)

「泣いたってだめですよ、今夜は。由希さんがもう知らんふりできなくなるまでしますから」

「あ、ああ…」

触れてくる硬い指先。首、胸、お腹に。も…無理…だから…。お願い。…お願いよ。

「早く、終わらせて…。入れていいから…、もう」

「まだまだでしょ。何言ってるんですか」

「あぅ…あ、んっ…」

「俺が入った瞬間にイくようになるまで由希さんのこの体、しつけますから」

キスしてきた彼の目はまだ怒っていて、なのにまたソコに忍ばせて触れてくる彼の指先は優しい。

硬くて柔らかくて、私をいじめて泣かせるこの指だけは忘れてなかったと、言うことはできなかった。

「やだっ、動かさないで!…んっ、んんっ!」

「うわ、熱い…」

呟いた彼が、ぐちゅりと指を増やしていくのが感触で分かって、泣きそう。増やされただけで、さっきまでいじられていたクリトリスがきゅんっと疼いてしまったから。

「俺の指、好きって言ってましたよね。ほんと、食われそうですよ。由希さんのここに」

私、酔った勢いでそんなことまで言ったの?

確かにあなたの手と指、いい感じだなって。初めて見たときから思ってたけど。

「おいしいですか…ふふ、おいしいって言ってますね」

「ウソ…ちが…、あっ、ああんっ」

ふるふる首を振ったけど、じっくりと指先を中で曲げられて声を上げてしまった私に、こっちは正直ですねとまた笑った。

「この壁のとこ、揺すってあげるとうっとりしてましたね、前回は」

「あ──ッ、ぁ、あ…ッ」

粘膜に触れる指に無意識に集中してしまう。彼の言う通り、ナカのその部分はむずむずするようなもっと激しくして欲しいような、微妙すぎて悶えそうな感覚があった。

ため息を漏らした私のナカを、彼が少しずつ強く刺激していく。揺すっていた動きはいつの間にか小刻みな指先の動きに変わり、だんだんと角度が変わっていった。

息を荒がせて目をつむっていた私に彼が口づけを落とす。

「イきそうですか?…ああ、うん…、もう少しって感じですね。やっぱりクリトリスの方とは違って、こっちの感度はまだまだかな」

独り言のような彼の言葉をどこか上の空で聞く。さっきのいじめていた手つきとは裏腹に優しく抉る指が、たまらなくて。

「どうして欲しいですか?由希さん」

ぱちっと目を開けた。さっきの悪い笑みとは違う優しげな顔。

「ここを指でしててあげますから、他にどうして欲しいか俺に言ってください」

私をこうしているときの彼は、何故かこうしてコロコロと表情を変えていた。オフィスでのクールで真面目そうな顔つきとは全然違う。

何でよ。それ…。

「ち…」

「ち?」

「乳首、に…キスを」

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