会ったばかりの後輩に抱かれて告られて。
目が覚めるとそこはラブホテルだった。そして自身を抱くのは先日職場で会ったばかりの後輩。会話もそれほどしたことがなく、直属の部下でもない。そんな彼にどうして…わけもわからぬまま絶頂させられ、深く深く繋がっていく。
ぼんやりとした思考がゆっくり浮上していく。
霧が徐々に晴れていくような、意識が明確に形を作っていくような、そんな感覚。
ふわふわとしたまどろみが心地よい。
このまま夢の中へと身を投げ出したい気持ちに駆られ、再び意識を沈めていく。
しかし、遠のく意識を引き戻すように下腹部へ強い衝撃が走った。
「ぁ…!」
体が大きく跳ねる。
下腹部からジワジワと熱が攻め上がり、中にある圧迫感に仁美は眉をひそめた。
瞼を持ち上げるのすら億劫で、身を捩って回避しようと試みる。
しかし誰かに腰を押さえられ、その場から体勢を変えることすら叶わない。
仕方なく瞼を持ち上げると、そこにいたのは先日初めて出会った職場の後輩だった。
「あ、起きました? 気絶しちゃうから、勝手に体貸してもらってますよ」
「はぁっ…! っ、ぁ…! まっ…!」
疑問を口にする前に、腰を鷲掴みされ奥へ奥へと刺激を叩き込まれる。
痺れるような感覚が快楽であると、ようやく理解した。
中を擦られるたびに脳は律儀に快楽を全身へと伝達させる。
何もかもわからないまた、仁美はただ体を大きく反らせた。
逃げようと身を捩るも腰を掴まれては逃げることなど叶わない。
仁美は口から悲鳴に似た嬌声をあげながら深く果てたのだった。
「あれ? またイったんです? さっきから勝手に気持ちよくなりすぎじゃないですか?」
快楽に惑う思考で、どうしてこうなった、の言葉だけがぐるぐると巡った。
そう、今日は新人の歓迎会だった。
そこで初めて話した新卒の男、聖川が今目の前で仁美を押し倒していた。
聖川は身なりも清潔的で顔も端正だった。
そのため社内の女性陣が放っておくはずもなく、飲み会では女性に囲まれていたはずだ。
仁美は煌びやかな雰囲気に耐えられず、席の端っこでちびちびとお酒を飲んでいた。
それがなぜ、今彼の抱かれているのか。
「じゃあ後ろ向いてくださいよ、先輩」
聖川の声に思考が中断される。
腕を引っ張られて後ろを向かされそうになるのをどうにか抗った。
「ま、まって…!」
「ん?」
疲労で気だるい体をなんとか動かし聖川の腕を掴む。
体を動かすたび、絶頂の余韻で触れるだけでゆるい快楽を感じていた。
「なん、で…」
「なんでって…先輩が誘ったんじゃないですか」
「わ、たし…?」
快楽で思考が定まらない中、途切れる前の記憶を手繰り寄せる。
歓迎会は滞りなく進んだ。
しかし、上司の傍迷惑な絡みに新人が巻き込まれていたのだ。
上司のノリに上手く馴染めず困っていた後輩。
無視するわけにもいかず、仁美は上司と後輩の間に割って入り自分が代わりに上司の相手をした。
それから上司に言われるがままお酒を飲み、まっすぐ歩けないほど酔ったのまでは覚えている。
そして、そう。
誰かの肩を借りながら駅に向かった気がする。
しかしあまりの酩酊っぷりに歩くのを諦めて休憩を申し出た。ような気がする。
そこからは何度思い出そうと試みても記憶の端すら掴めない。
熱っぽい吐息を吐きながら思考を巡らせていると、聖川の大きな体が覆い被さる。
抱きしめられると彼の体温が肌へと伝わり、安心感と心地よさでうっとりとしてしまう。
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