私の彼女はメイドさん

・作

私の彼女、芽衣ちゃんはどうやらメイドをしているらしいという噂。でも恥ずかしいのか、私にはそのことを教えてくれない。どうしてもメイド服を着た芽衣ちゃんが見たくなった私は、久々のデートに彼女を遠出に誘って……。

私、瑠海の恋人、芽衣ちゃんはとても可愛い女の子で、どこかすごい屋敷でメイドとして働いている、らしい。

らしい、というのは、彼女から直接聞いたことがなくて本当かどうかわからないからだ。

ふう、とため息をつく。

私の可愛い芽衣ちゃんはどうしてかその仕事のことを私に話したくないらしい。

どうしてなんだろう、と考えても、聞いても、答えは得られなくて悶々とする。

恥ずかしいのかな、と思う。

実は芽衣ちゃんのバイト先らしき場所の写真を一度だけ見たことがあるのだ。

と言ってもそこに芽衣ちゃんは写っていなくて、代わりに得られたのはそこに写っているのがメイド服や執事服を着た人ばかりだったということ。

芽衣ちゃんは自分がメイド服を着て働いているのを知られたくないのかもしれない。

芽衣ちゃんのサラサラの髪、すらっとした体、全部全部きっとメイド服にすごく合うだろうな。

見たいな、と思って、私はスマホを手に取った。

「珍しいわね、遠くまで行くなんて」

「えへへ、ちょっとね」

今日は芽衣ちゃんとのデートの日だ。

いつもは家で過ごしたり近くにお出かけすることが多いのだが、明日も休みだしちょっと遠出して一泊しよう、と提案したら、芽衣ちゃんは少し不思議そうにしながらも同意してくれた。

電車の中で手を繋ぐと、芽衣ちゃんは顔を赤くして離そうとするけど、私はにこにことしたまま離さない。

ちょっとくらい恥ずかしいのなんて我慢してもらわないと。

目的の町に着いて、私たちはお買い物をしたり、ご飯を食べたりして過ごした。

夜になって、私は前もって調べておいたホテルに芽衣ちゃんを連れて行く。

中に入ってすぐ、芽衣ちゃんはそこがラブホテルだと気づいたようで、顔を真っ赤にする。

私たちは今までこういうところに入ったことがないから当然と言えば当然かもしれない。

「ねえ芽衣ちゃんどの部屋にする?」

電気のついている部屋に表示されている部屋の様子を見ながら芽衣ちゃんを振り返れば、芽衣ちゃんはうつむいたままもじもじと指を絡ませているだけだった。

かわいいな、と思いながら耳元に寄ってささやく。

「いつまでもここにいたら誰か来ちゃうかもしれないよ?」

瞬間、ひ、と小さく声を上げて、芽衣ちゃんは泣きそうな顔をした。

「ど、どこでも……瑠海ちゃんが決めて」

両手で顔を覆ってしまった芽衣ちゃんを見ながら、私もちょっとは恥ずかしいんだけど、と思いながら改めて部屋を見ていく。

結局適当に派手すぎなさそうな部屋を選んで、これでいいのかな、とボタンを押す。

「芽衣ちゃん、行こ」

「う、うん」

芽衣ちゃんの手を引いて、ぴかぴか光る案内を目印にしながらエレベーターに乗って目的の階に着く。

ぴかぴか光る目印をまた追って、選んだ部屋にちゃんと着いて、ほー、と安堵の息をついた。

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