秘密の恋人

・作

課長は高身長のイケメンでモテる男性なんだろうなぁと思っていたが、出会って3年、何があったのかこの野暮ったい私に付き合って欲しいと告白してきた。付き合う条件は周りに秘密で。でも、課長は意外にも独占欲が強くて、後輩の男の子にも嫉妬しちゃったり。

私は今、秘密の恋をしている。
不倫とか浮気とかではないけど、これがばれたら私の勤務する会社の女性社員から何をされるか分らない。

「さっき課長見たけど、今日も目の保養だったわ」

なんて近くの同僚が言えば、

「課長と付き合ってみたいなぁ」

とまた別の同僚が頬を染めて話している。
そう私の秘密の恋人は課長。

初めて会った時は、高身長のイケメンでモテる男性なんだろうなぁと思っていたが、出会って3年、何があったのかこの野暮ったい私に付き合って欲しいと告白してきた。

その時、私は驚きのあまりパニックになり、

「お試しで」

と答えてしまった。条件にこのことは内密にとお願いした。
そんな事をボーと考えていると、後輩の男の子に話しかけられた。

「先輩、ここのところ調べてみましたけど、どうしても計算が合わないです」

「見せてくれる」

後輩から、資料を受け取り見てみると確かに合わない。よくよく見てみると年度が1年違っていた。

「1年違っているよ」

「すみません」

新人にはありがちだけど、きちんと相談してくれることが嬉しかった。

「私、後で資料室に行くから資料持ってくるよ。君は先にできる仕事を進めて」

「すみません。ありがとうございます」

後輩は平謝りをしていた。
でも、この光景を課長はずっと見ていた。

*****

資料室で、私は自分の資料と後輩の資料を探していた。
その時、資料室のドアが開き課長が入ってきた。

「資料は見つかった」

「えっ」

課長は私を強く抱くしめ、耳元で囁いた。

「後輩に優しいね」

私が耳が弱いのを知っているのにわざとなのか、耳元で囁いてくる。

「後輩に優しいなら、上司にも優しいよね。君は本当にかわいいから、みんなから何でも頼られる。俺としてはそこが嫌だな、君は俺だけの彼女なのに」

何か根に持っているのか嫌みにしか聞こえない。そういえば、課長は独占欲が強い気がした。

「したい。君と愛し合いたい」

「何言っているんですか。会議もう少しで始まるんですよ」

「君が好きだから」

「早く会議に行きますよ」

焦った。焦ったどころの心情じゃない。この彼氏は何を言い出すのだろうか。しばらくすると、落ち着くのかもしれない。

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