憧れの先輩と再会したらまさかの両想いだった

・作

高校生の時に憧れていた先輩に仕事で再会した事をきっかけに、いつの間にか親密な関係になってしまった。お互い家庭を持ってて、夫を裏切ることになっちゃうし、こんなのダメ!って心では思っているけど、体は言うことを聞かなくて…。

私は自分を騙している。

*****

仕事の打ち合わせに来た私は、思いもよらない再会に胸を躍らせる。

「○○会社の佐藤です。よろしくお願い致します」
「○○会社の後藤です。今日はご足労いただきありがとうございます」
「本題に入りますが…」

打ち合わせは何事もなく進み職場に戻ろうとした、その時だった。

「…佐藤?」
「…たくと先輩…」

たくと先輩は高校時代の憧れだった。
バスケ部の主将で、当時バスケ部のマネージャーを務めていた私は、先輩の明るさに何度も救われていた。

「久しぶりだな」
「お久しぶりです」

ずっと好きだった。
こんな所で再会できるなんて思っていなかったけど、私の左手の薬指に光る指輪。
それは先輩も同じだったんだ。
あの頃と変わっていない先輩の穏やかな表情…でもあの頃とは変わった私達の関係。
先輩は私の左手を見て目を見開いた。

「佐藤…結婚したのか」
「えぇ、先輩もそのようですね」
「あ、あぁ。あ、そうだ、連絡先を交換しないか?何か困った事があったらなんでも相談に乗れるし」
「…そうですね。相談したい事があったら連絡させてもらいます」

そうして私達は連絡先を交換する事になった。
連絡先を交換してから1ヵ月間、何の音沙汰もなく過ごしていた。
そんな中、打ち合わせで先輩のいる会社に足を運ぶ事になり多少の期待を胸に向かう。

「佐藤、今日も打ち合わせか」
「お世話になっております。今日は打ち合わせを兼ねて新プロジェクトの提案をしに参りました」
「そうか…その新しいプロジェクトは俺も話を聞いてもいいか?」
「…是非」

自分が企画したものを説明している間、先輩から熱い視線を感じながら進めていた。

「ご検討ください」
「前向きに検討しておくよ」
「…ありがとうございます」
「…もっと話を聞きたい。今日仕事終わり時間あるか?」
「…もちろんです」

何かあるかもしれない、何かあっちゃいけないのに期待している自分がいた。
先輩からの誘いに胸を躍らせ、その日の仕事はいつもの2倍くらい時間が長く感じた。

*****

「佐藤!」

待ち合わせ場所に着くと、既に先輩はそこにいた。

「お待たせしてしまってすみません」
「大丈夫。俺も今来たとこだから…じゃあ行こうか」

私達は夜の街に消えていった。

*****

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