君とが初めてじゃないのだけれど (Page 2)

「シャワー借りるね」

「タオルは戸棚にあるので、ドライヤーとかブラシも好きに使ってください。一応着替えおいておきます…」

「ありがとう」

七瀬の家に着くなりぎこちなく会話を交わす。緊張で心臓が口からまろびでそう…。こんなに緊張するのは初カレとの初体験以来の出来事だ。とりあえず、シャワーを頭から浴びて深呼吸した。
浴室から出ると脱衣所にきちんと着替えがそろえておいてあり、ドライヤーまでも行儀よくセットしてある。少し逡巡した末、Tシャツだけ借りることにした。

「お待たせ。シャワーと着替えありがとう」

「いえ。って、その恰好は…」

「だめだった?」

おずおずと七瀬に近寄る。ベッドに座っていた七瀬は頭を抱えている。ある程度近づいたところでぐっと手を引かれ、七瀬の胸元に倒れこんだ。

「本当に、可愛すぎて困る」

耳元でそう掠れた声でささやかれ、顔を上げると唇が触れてベッドに押し倒される。いつもは優しく触れるキスも今日ばかりは少し性急で酸素を求めて口を少し開くと、待ってましたとばかりに舌が入り込む。咥内のいいところばかりくすぐられ、飲み込み切れない唾液が口の端から零れた。落ちているような浮いているような何とも言えない感覚が怖くてぎゅっと七瀬の首に腕を回す。

「はあっ、七瀬…」

「ちょっと優しくできる自信ないです。余裕なくてすみません」

目じりから零れた生理的な涙を拭いながらそういわれ、胸がきゅんと音を立てる。私は何も言わずにもっとというようにぎゅっと抱きついた。
キスが再開され、Tシャツの裾から手が入り込む。逡巡したのち結局下着はつけなかったので、すぐに触れた素肌の感触に少しおののいたように手が止まった。けど、それも気のせいくらいの短い時間ですぐに長い指先が痺れて存在を主張する先端をかすめる。

「あっ」

かすめただけでひときわ強く痺れ、短く声を上げる。Tシャツをまくり上げ腕から抜かれ、ぱさりと音を立てベッドの下に落とされる。見られてると思うと恥ずかしくて腕で隠そうとしたけど、目線だけで制された。
口の中で転がされ、片方はひっかくようにかすめられる。信じられないぐらい心臓が脈打っている。

「緊張してます?僕もです」

七瀬の胸に手を当てると私以上に速い鼓動。触れて感じた鼓動に合わせるように私の鼓動もまた少し早くなる。なんだか指先まで早くなった鼓動が伝わってしまいそう。

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