たったひと晩のつもりだったけど私はみだらに変わってしまいました

・作

私はもうすぐ結婚を控えた身の女。だけど大学の同窓生のあなたに再会してしまった。未遂に終わっていたふたりの関係はひと晩だけのセックスという取り決めで熱く燃え上がる。獣のようにからみあうふたり。熱烈なその感覚に飲み込まれた私の身体はそのとりこになってしまって―。

ホテルの部屋につくなりあなたは私を壁に押し付け、私の下半身をまさぐり始めた。

いかにも「待てない」と言った感のあなたのその様子が微笑ましくも煽情的だった。

私はあなたがストッキングごと下着をずり降ろすのに協力し、脚を広げてあなたの次の動きを待った。

ストッキングは強硬だしヒールに引っかかるし、ちょっと手間取ってふたりで笑った。

笑った後すぐに沈黙が走る。

あなたはもう無防備になった私の股間に夢中だ。

あなたの手が私の太ももを這ってスカートの中に侵入してくる。

あなたの指が陰唇を割って尖りに触れる。

硬くて厚い皮膚の感覚に私は思わず小さな悲鳴を上げた。

指が動き出し、小さな肉の棘を撫でまわす。

「あ、ああ」

「どこが好き?」

私が弱いところを告げる。

あなたはあろうことかクリトリスに舌を伸ばし、ポイントの部分を舐め始めた。

「あん!や。汚い」

「汚くない。美味しい。ジビエだ」

あなたはすっかり興奮してしまっている。

これが最初で最後の私とあなたのセックス。

*****

大学で出会い、良い雰囲気になりながらなぜかもう一歩が踏み出せなかった私とあなた。

同窓会で再会し、私はもうすぐ結婚すると伝えた時のあなたのこわばった表情。

その表情がいとおしいと思った。

「大学の時、気持ちをはっきりさせていたら私の夫はあなたになっていたかもね」

「だったらひと晩でいいからそうさせてくれ。後悔が残る」

あなたの言ってることは無茶苦茶で、子供じみてて、勝手極まりないものだったけど私は受け入れた。

私はうれしかった。

あなたにずっと愛されたかったから。

私も勝手で無茶苦茶だ。

だけど私はまだ自由な身体なんだ。

不倫なんて考えただけで怖い。

だからこれが最初で最後。

*****

あなたは私のクリトリスを無我夢中で舐める。

「あ、あぅん。そこ、そこを、もっと。ああ」

弱いところもそうでないところもまとめて舐めあげしゃぶりつく。

食べられてしまいそう。

下腹がカッカと熱くなって、愛液がにじみ出始めている。

「あ、ああ。待って」

感じ始めた私はもっと感じたくてあなたの頭に手を当てる。

「ベッドへ行きましょう」

立ったままでは下腹への愛撫を楽しむのは難しい。

あなたは私を見上げ、そうだなとつぶやく。

そのままふたりもつれあうようにして服を脱ぎながらベッドへと身を投げ出す。

あなたは私を全裸に剝いてしまうと再び私の股間に顔をうずめる。

ちらりと見えたあなたの男性器はすでに張りつめてるように起ち上がっていて私を愛撫している余裕などあるのか少しかわいそうに思えてくる。

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