私の帰り着いた場所 (Page 5)

彼はスマホを私の顔の横に置いた。

「もしもし、繭ちゃん?」

隆夫さんの声が聞こえた。

「…あ…はい…」

蒼太は意地悪そうに笑うと、ゆっくり腰を動かしてきた。

「…ンッ…!」

思わず声が洩れる。

「繭ちゃん、どうしたの!?大丈夫?」

「…あ、ハイ…、ちょっと…お腹が痛くて…」

必死で嘘をつきながら、蒼太を睨む。

「そうか…今夜の確認だったんだけど…無理そうかな?」

「はい…ごめんなさい…」

膣内で蒼太のペニスがじわじわと動いている。

「いいよ、大丈夫。無理しないで、ゆっくり休んでね」

電話を終えると、私は言った。

「ひどいよ…!」

すると、蒼太は急に激しく腰を動かしながら言った。

「ひどいのはどっちだよ!こんなに愛してるのに…なんで出ていったんだよ…!」

彼の目に、キラリと光るものが見えた。

ウソ…泣いてるの?

「繭を許せない…だからもう離さない…!」

彼は私を抱きしめてきた。
あまりの力強さに、骨が折れるんじゃないかと思った。

「お願い…これ、ほどいて…」

彼は私の体を起こした。

「そうだよね…乱暴してゴメン…」

やっと解放された両手は、少し痺れていた。
そのまま彼の背中に両手を回し、抱きしめた。

自分の心に、もう嘘はつけない。

彼は驚いたが、また抱きしめてきた。

二人は一つになったまま、強く抱き合った。

「もう二度と、離れない。だから離さないで」

蒼太の耳元で囁くと、彼は答えた。

「もう二度と、離さない。逃がしてあげない。一生だよ」

私たちは、そのまま激しく腰を動かした。
お互いの涙と汗に混じり合いながら、同時に絶頂に達した。
熱い液体が私のナカに放たれた。

そのまま二人は横になった。

心も体も、二人で一つ。
わかりきっていたのに、遠回りしてしまった。

やっと帰ってきた蒼太の腕の中。
ここでずっと、私は生きていく。

Fin.

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