恋愛不感症の私が女性用風俗を利用したら、爽やかイケメンに身も心もトロトロにされて、忘れられない快楽を知りました。

・作

自分の淡白な生き方に嫌気がさした私は、女性用風俗を利用する決意をする。プロにエッチの気持ちよさを教えてもらうだけのつもりが、いつの間にかセラピストである冬真に、最後までして欲しいと自分から求めてしまうくらい身も心も彼に夢中になってしまい…。

数日前、彼氏と別れた。

『琴乃ってさ、そんなに俺のこと好きじゃないだろ』

元彼の言葉がずっと頭から離れない。

でもそれは、彼に未練があるからじゃない。
歴代彼氏に毎回そんなことを言われてきたからだ。

毎回なんとなく付き合って、流されるまま身体を重ねるだけ。

本気の恋とか、気持ちいいエッチとか、全然分からない。

「はぁ…」

自室のベッドの上で、自分の無さに呆れてため息が漏れた。

24歳、会社員。独身。
恋愛経験…。実は皆無かも。

私の人生、こんなに味気なくていいの?

そう悩みに悩んで、ネットで色々調べた末に見つけたのが、女性用風俗だった。

風俗で本当の恋までは分からないとしても、プロに手ほどきしてもらえば、エッチの気持ちよさは分かるかも…。

そう思って色々調べた末に、辿り着いたホームページを開いた。

セラピスト一覧というページを開いてみると、見てるだけでドギマギしてしまう。

モザイクで顔が分からないけど…。

この人は、大人っぽ過ぎる。
この人は、派手な感じで怯んじゃうかも。
この人は、予約いっぱいだ…。

そんな中、ふと目に止まったのか彼だった。

『冬真』21歳。大学生。身長173センチ。

やっぱり顔は隠してるけど、爽やかで普通な感じの雰囲気だ。

お店の紹介コメントを読んで、新人さんだと分かった。

この人なら、自然体で接せられそう。

そう思って、思い切って予約のボタンを押したのが全ての始まりだった。

*****

あれから数日後。

仕事を終えた私は今、待ち合わせ場所の駅前に立っている。

緊張が治まらない。

写真のイメージと全然違う人だったらどうしよう。

そもそも男の人を買うなんて、怖いことしてるかも…。

このまま逃げてしまおうかと思っていると、ふいに声を掛けられた。

「すみません。琴乃さんですか?」

そう尋ねられて、咄嗟に声のした方を見上げた瞬間、息が詰まった。

「はい…。そうです」

絞り出すような声でそう返した。

「冬真です。今日はよろしくお願いします」

そう微笑む顔を見て、不安な気持ちは吹き飛んでしまった。

カッコいい…。写真のイメージ通りだ。
いや、寧ろ実物のがずっといい。

「…ん?緊張してる?」

そう言われて、私はハッと意識を取り戻した。

「…ごめんなさい私、こういうの初めてで…」

あたふたしながらそう言う私を、彼はニコニコ見守ってくれる。

「そういう人多いから大丈夫ですよ。今日は楽しんで貰えたら嬉しいです」

優しくそう言われて、緊張とは違うドキドキが鳴り止まなくなってしまった。

「敬語やめよっか。俺もそうするから、琴乃も友達と話すみたいにして」

そう言われて、私たちは他愛ない会話をしながら、並んで夜の街を歩き出した。

冬真は、話せば話すほど普通の大学生って感じだった。
格好も、シンプルなTシャツジーンズに黒いリュック。
この仕事をしてるのは、奨学金返済の為らしい。

大学の変な教授の話を聞いて涙が滲むくらい笑ったり、私の仕事の下らない愚痴を真面目に聞いてくれたり、本当に男友達と歩いてるみたい。

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