アイノシルシ~嫉妬と愛欲のキスマーク~ (Page 2)

朔也とは高校から、もう10年の付き合いになる。
高校を卒業し、朔也は本格的にモデルとして活動し花乃は大学へ進学。
そして花乃の在学中に入籍した、れっきとした夫婦だ。

朔也は一般女性との入籍を発表しているが、その相手に関しては勿論、プライベートは本名すらも一切公表しておらず、花乃が勤める出版社でも夫の情報については上層部の僅か数名のみの把握となっている。

「妬く要素なんてどこにもないよ」
「花乃が笑顔を向けていただけで充分だ」

朔也は脚で花乃の股を、すり、と擦る。
唇を尖らせて顔を背け、頑なに仕事中だと言い張る花乃の肩がピクンと小さく跳ねるのを見逃さない。
ミモレ丈のスカートをたくし上げると、指で下着のクロッチの部分に触れた。

「花乃、キスだけで濡らしたの?」
「ちがっ…!!」
「じゃあいつから濡れてた?あの先輩とやらと話してる時じゃないよね?」

そんなわけない。
それはきっと朔也も分かっていて言ってる。

「…撮影中の朔也を見てたら」

モデルの首筋に顔を埋めファインダーを射抜く熱っぽい視線に、思わず子宮が疼いたのは花乃だけではないが。

「へぇ…花乃、エロいな」
「そんな事言わないでよ…」
「俺の奥さん、エロくて最高ってこと」

花弁を分けて愛液を指に纏わせ、まだ皮を被ったままの蕾をゆるゆると愛撫され、脚が震えて立っていられなくなる。

「んっ!んん!!」

夢中で舌を絡めながら、自然に手は朔也のペニスを撫でていた。
ジーンズからまだ然程大きくなっていないそれを取り出し、先っぽをくにくにと弄る。

「ははっ。仕事中なんじゃないの?」
「もぉ…先に触ってきたの朔也でしょ」
「それはね。愛する奥さんにしっかりマーキングしておかないと」

照れもせず、しゃあしゃあと言ってのける。

昔からそうだ。
異性と話しているのを目にすると、朔也は必ず花乃の肌に『シルシ』をつける。

誰も来ない階段下の小さなスペース。
休日のオフィスビルの隅。
2人きりになれるほんの一瞬の隙をつく。
公園でたまたま朔也が飲み物を買っているうちに道を聞かれた時は、敷物を敷いて寝そべっている間にさり気なく首筋に顔を埋めてきた。
見られると困る立場というのをもう少し理解して、と花乃は毎回言い聞かせるのだが素直に聞くつもりはないらしい。

さすがに社会人になってからは、見えない場所へつけるようになったのだが。

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