姉のことが好きな幼なじみに告白したらなぜか私にぞっこんで…絶倫彼氏は離してくれません!

・作

ある日、幼なじみの竜司が私の姉とデートをしているところを見てしまった。竜司は姉のことが好きなんだ…私は竜司に今まで好きだったことを伝えてこの恋を終わらせよう。そう思い竜司に告白した。そしたら、竜司は「俺も…」と言ってキスをしてきて…絶倫彼氏の終わらない夜がはじまる!

先週の土曜日、お姉ちゃんと幼なじみの竜司がカフェでデートをしているところを偶然見かけてから、私の心はずっと深海に落ちてしまったように冷たく暗いままだ。

小さいころからお姉ちゃんと私こと七海、それから竜司はいつも一緒だった。最初はいつもイタズラばかりしてくる竜司のことが好きじゃなくて、喧嘩もいっぱいしていた私たち。

でも、高校入学して友達ができず、一人ぼっちだった私のそばにずっといてくれて好きになってしまった。

好きと気づいてからはずっと目で追ってしまう。栗色の少しクセのある髪、シャープな目元、左目の泣きぼくろがセクシーだが、人懐っこく男女問わずモテる竜司。
そんな竜司がお姉ちゃんと付き合っている。悔しいような、寂しいような、嬉しいような…

手足が長くモデルのような体型で、顔も彫刻のように美しいお姉ちゃんと2人で一緒にいると絵になっていてとてもお似合いだ。

どっちも大好きで大切な人。だからこそ祝福したいのに出来ない。
そんな自分の性格の悪さに嫌気がさしていた。
竜司のことさっさと忘れて次に進まなきゃいけないのに…
そうだ。いっそのこと竜司に告白して振られたらいいんだ。竜司を好きな気持ちを過去のものにして新しい恋愛を探そう。
そう思いたった私は早速竜司に会いに行くことに決めた。

*****

竜司は私と同じ大学なので会おうと思ったらすぐに会いに行ける。
早速、授業終わり友人たちと談笑している竜司に声をかけた。

「あの竜司、ちょっと話があるの」

「あ、七海どうしたの?」

にこりと微笑む竜司。竜司に微笑まれた私は頬がかっと熱くなった。

「ちょっと話したいことがあって…」

「お、なになに?なんかあったの?あ、ちょっとこれから用事あるからまたなー」

竜司はそう言って大学の友人たちに手を振り、私のもとに駆け寄ってきた。

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