姉が酔い潰れた夜、姉の彼氏とエッチな雰囲気になってしまった妹。罪悪感は次第に快楽へと変わっていって…
双子の姉の新しい彼氏は私の初体験の相手だった。ひょんなことから3人で食事に行った日。お酒に弱い姉は酔い潰れてしまう。実家まで送ってくれた彼氏と、部屋で二人きり。彼をまだ忘れられないでいることを隠してたけれど、酔った彼に背後から抱きしめられ、反応する体。隣の部屋では姉が寝てるのに、自分から腰を振るほど気持ちよくなって…
「梨名!今日の午後7時。忘れないで来てね!」
姉の梨沙の提案で、姉の彼氏と3人で食事に行くことになっていた。
これから出勤しようとバタバタししている最中、梨沙の問いかけに、何のことかと思いを巡らしていた。
そういえば数日前誘われていたんだった。
すっかり断るのを忘れていた私は今日がその日だと気づいて焦った。
「ごめん、忘れてた。どうしても、いかなきゃダメ?紹介なんてしなくても、大翔とは高校一緒だったんだし。逆に恥ずかしいよ」
「いいじゃん。それに、親に紹介するとき、梨名にも協力して欲しいんだもん」
「親に紹介って、まだ付き合って2ヶ月だよ?もしかして結婚するの?」
「しないよ」
「しないの?」
「そんなの、わかんないけど(笑)でも付き合ったら、結婚のこと考える年頃でしょ?」
梨沙と私は双子の22歳。実家で暮らしている。
梨沙はそう言うけど、この歳まで彼氏なしで、男性経験一人の私としては、結婚なんて現実味のない話だ。
「それから、大翔に会っても梨名にふたりのいろんなこと、ぜーんぶ話してるってことは、内緒ね!」
「そんなこと言うわけないじゃん。あ!もういくね、電車乗り遅れちゃう!」
「いってらっしゃい!」
梨沙のこれまでの恋愛遍歴について、私は細かいところまで知っている自信があった。
小学校の時にできた初彼氏に始まり、現在の彼氏に至るまで、メッセージのやりとりから喧嘩の内容、ときにはエッチなことまで、梨沙の視点で把握している。
もちろん双子だから、というわけじゃない。
秘密主義の私とは正反対で、隠しごとのできない梨沙が私になんでも話したがるせいだった。
*****
「梨名、久しぶり」
「大翔…元気そうだね」
「ちょっとどうしたの?ふたりともかしこまっちゃって(笑)とりあえず何か頼も!」
それにしても、大翔と顔を合わせるのがこんなにも気まずいなんて思ってもみなかった。
だって、梨沙から聞いたフレーズが何度も頭ん中に繰り返されて、私、顔あかくなってないよね?って心配になった。
「大翔はエッチが良くて、ちょっとやそっとじゃ別れられない」
正直、会いたくなかったのにはもうひとつ理由がある。
梨沙には秘密だけど、私の初体験の相手は、大翔なのだ。
*****
「よ〜し。3軒目行こ〜へへへ」
梨沙はすっかり酔っ払って、ロレツが怪しかった。
「梨沙、もう帰るよ?ごめんね大翔、先帰って」
梨沙はお酒が弱いのに、今日はなんだかご機嫌で、じゃんじゃん飲んでいた。
この様子じゃ途中で寝ちゃうかもしれない。
「心配だから、家まで送るよ」
こうして実家へ向かい、梨沙は自室で爆睡、私はお礼の意味を込めて大翔にコーヒーを出した。
「部屋まで運んでもらってありがとう。今日は父も母も家にいないの忘れてた(笑)梨沙、途中で寝ちゃったし、私一人だったらと思うと…ほんと、感謝してます。やばかったね」
「うん、やばかったね(笑)3人とも結構飲んだし、俺も今ごろ酔いが回ってきた」
「じゃあ、冷たい水もってくるね、待ってて」
私の部屋で二人きりというのが少し後ろめたくて、わざと明るく努めた。
「梨名、待って」
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