淫らな復讐に堕ちる私…!

・作

派遣社員として勤務する私。直属の上司、三田課長は女性社員の憧れの的だ。でも私は彼が苦手だ。面倒な仕事ばかり押しつけてくるからだ。彼のそんな態度の理由はわかっていた。その日も彼は私に残業を命じてきたのだが、そこには罠が…!

「中野さん。悪いけど、今日中にこの資料を捜してきてくれないかな?」

三田課長が差し出したメモには、たくさんの書類が書き出されていた。
込み入った内容のものばかりで、資料室で捜し出すにはかなり時間がかかりそうだ。

「はい。ただ…もうすぐ6時になりますが…今日中でないといけないでしょうか?」

答えはわかっていたが、念のため確認してみる。

「明日の午前中に資料をまとめて、午後の会議で使いたいんだ。残業になって申し訳ないけど、お願いできるかな」

「…わかりました…」

私は足早に資料室へ向かった。

確かに、派遣会社での面接で「残業はOKです」と申し出た。
しかし、この会社に派遣されてからほとんど毎日、二時間近くの残業を命じられ、かなりのストレスが溜まっていた。

私は中野葉月、28歳。
派遣社員としてこの会社に勤務し始めて、3ヶ月になる。
結婚して三年の夫は、仕事はしなくていいと言ってくれたが、早くマイホームを建てたかった私は夫を説得して、働くことにしたのだ。

直属の上司、三田課長はスリムでハンサムだ。
温厚で真面目な性格、そして仕事もデキるので、女性社員の憧れの的だ。

でも私は課長が苦手だ。
定時近くになってから面倒な仕事を言い渡してくるのが、嫌でたまらない。

それでもじっと耐えるしかない理由が、私にはあった…。

*****

高校のとき、私は吹奏楽部に入っていた。
中学から始めた吹奏楽とフルートは、生きがいであり、青春だった。

その吹奏楽部はラフな雰囲気で、何人かのOBやOGがいつも出入りしており、指導してくれていた。

なかでも熱心に指導にあたってくれていたのは、トランペットのOBだった。
当時大学生だった彼は、週に1~2回は顔を出していた。

最初は熱心で親切な先輩なんだと思っていた。
でも、私にはだんだんその存在がウザったく思えてきた。

他の部員の見えないところで、モーションをかけてきたからだ。

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