甘い夜の始まり~溺愛エッチで眠れない~ (Page 2)
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少し関係が前進したかと思ったが、あの日以来、結局顔を会わすこともないまま、また1週間が過ぎていた。
私は、ライ王の政務室を再び訪れた。
「今度は何用だ?食事は言われた通り食べているぞ」
「陛下のお邪魔はいたしません…ただ、あなたのお側で本を読みたいのです。本がダメならお手伝いでも何でもします!少しの間でいいのです…ここにいてはダメでしょうか?」
「………」
「やはり、ダメですよね…お仕事の邪魔してごめんなさい」
「いや、構わぬ……好きにしなさい」
「ありがとうございます!!」
私は、本を読むフリをしてチラチラとライ王の顔を見つめていた。
目は切れ長で鋭く、鼻は高く、口元は涼しげだ。
顔立ちは見れば見るほど整っていて、1つにまとめられた長い黒髪も美しい。
私の夫は、こんなにも格好いいのかと胸が高鳴ってしまう。
「…私の顔に何かついているのか?先ほどから、視線を感じるのだが」
「ごっごめんなさい!夫である陛下の顔をよく見たかったのです…」
「なぜだ?」
「なぜ…って……あまり会えない夫の顔を忘れてしまわないようにです…いくら政略結婚とは言え、私はあなたに会えなくて寂しいのです」
「そうか……寂しかったのか……そなたが満足するまでここにいるとよい」
心なしかライ王が喜んでいるように思えて、私は純粋に彼のことを可愛いと思ってしまった。
そして、穏やかな時間が流れ、いつしか私はうたた寝をしてしまっていたのだ。
「ん?眠ってしまったのか……そなたのような女は初めてだ…まったく無防備だな」
後からメイドのアリーに聞いた話によると、ライ王が私をお姫様抱っこして、私の部屋まで運んでくださったらしい。
王室中がこの話題で持ちきりだったとか…。
(あぁ、もったいないことをしたわ!少しでも意識があれば、ライ王の腕の逞しさを知ることができたのに…)
気づけば私は、ライ王を思わない日はなかった。
あの腕にもう一度抱かれたい。
日に日に王様への思いは募っていくばかりだ。
少しずつ愛されていく様子がおお気に入りです!
この2人のその後の様子も見たいです!
❤︎ さん 2021年3月2日