俺様主人のえっちな独占欲

・作

両親がお屋敷に務める使用人。そんな2人から生まれた私も今では立派なメイドさんになった。メイドとしての仕事は上手くやれていると思う。だけど1つだけ大きな問題がある。それはご主人様がとってもえっちだってこと!そんなある日の夜、寝る前にハーブティーを持っていくと急にベッドに押し倒されて…!?

とあるお屋敷のメイドをしている私。
なんでこんな豪邸のメイドをしているのかというと、両親2人ともここの使用人だったからだ。
その間に生まれた私も当然使用人になる道を選んだ。

というか選ばされたのかな?

このお屋敷の現当主、つまりは私のご主人様でもある春馬様から直々に誘われたのだ。
たまたま同年代に生まれた私と春馬様は小さい頃から面識があった。
一歩外にでれば春馬様は跡取り息子としての振る舞いをしなければならない。
そんな春馬様の息抜き兼遊び相手に選ばれたのが私なのだ。

といってもそれは小学生までの話。
中学生になってからは話をすることもなくなった。
なのに「メイドにならないか?」と誘われたときは本当に驚いた。しかも好条件で!
まぁその好条件につられてメイドになることにしたんだけど…。

メイドとしての仕事は上手くやれていると思う。
だけど1つだけ大きな問題がある。

それは…。

「美羽、ちんたら歩いてんじゃねーよ」

「っひゃ!春馬様!お尻を撫でないでくさい!」

「俺様のメイドに何しようと俺様の勝手だ」

ことあるごとに私にセクハラをするえっちな俺様主人だったってこと!

*****

はぁ…。
今日もこの時間がやってきてしまった。

寝る前にハーブティーを持っていく。
それが1日の最後の仕事になる。この仕事さえ終われば自由なんだけど…。

「この時間が1番酷いんだよなぁ…」

セクハラが。
そう思いながら深呼吸をして春馬様の寝室の扉をノックする。
春馬様の「入れ」という言葉を聞いてから「失礼します」と入室する。

ベッドで優雅に読書をしている春馬様のサイドテーブルにハーブティーを置く。

「ハーブティーになります」

「この香り…、ラベンダーか?」

「はい。秘書の方から眠れていないとお聞きしましたので」

「それでか。…ん?ということはお前アイツと喋ったのか?」

「はい。本日お帰りになる際に偶然居合わせまして、お会いするのはこれが2回目ですがとても気さくでお優しい方でした」

それにイケメンだったし。
春馬様とは違う優しい系統のイケメンさん。正直めちゃくちゃタイプ!
まぁ春馬様の方が好きなんだけどね。

「…だからお前に会わせたくなかったんだ」

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