オオカミ旦那は番の蜜を吸って舐めて食べ尽くす (Page 3)
旧家である上月家には、先祖が狼と交わったという言い伝えがあった。
狼は大神とも通じ、そのおかげで神がかった力が代々受け継がれているのだという。
その神がかった力とやらには、治癒能力の高い老けにくい身体、第六感的な直感力など、当主たちが日頃実感する能力も多い。
しかしその弊害として、当主は思春期をすぎた頃から“番の蜜”を欲するようになるのだ。
自分に最も適した雌を求め、その雌の愛液は甘露のごとく感じられるという。
番を見つけられないと、当主は飢えに苦しむことになり、能力も減退していくというのだ。
朔弥の祖父が祖母を事故で亡くしてから急激に衰えたこと、朔弥自身も鈴と出会うまで砂を噛むような食事をしてきたことは、ある種の体質の証明ともいえる。
そして雌も、何度も交わるうちに当主の力の恩恵を受けられるようになるというのだ。
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「ほら、鈴。水だ」
朔弥の声に、鈴の意識が浮上した。
伽(とぎ)は昼に始まったが、すでに太陽は一度落ちて、もう数時間もすれば再び昇ってくる。
その間鈴はずっと、器いっぱいに快感が溜められて、少しずつ零れていくような気持ちよさに襲われていたのだ。ときには、気を失うほどの強い絶頂と一緒に。
鈴の身体は朔弥のたくましい腕に抱かれていて、薄く口を開くと、朔弥の口の中で温まった水が、口移しで流し込まれる。
こくん、と喉を鳴らすたびに、鈴は体中に水が染み渡るような心地よさを味わった。
宣言通り日が落ちてもひたすら触られ続けた陰部や、いたずらに揉まれて食まれた乳房で得る快楽とは違う、爽快感ある快感といえる。
旦那様も、私の蜜を飲むたびにこんな気持ちになるのかしら。
散々鈴の蜜壺をいじめた唇と舌が、今は労るように優しく鈴の唇を吸い、鈴が求めると舌を絡めてくれる。
朔弥との本能的なつながりに、鈴はじゅくんと下部が濡れるのを感じた。
「だ、んな様…」
「ん?どうした」
朔弥が愛しさの滲んだ柔らかな声で、鈴に応じる。
その低く優しい声が、鈴には子宮まで響いているような気がした。
「もう、鈴の味に満足されましたか?」
「そんなの、いくら吸っても舐めても足りんわ」
くちゅん、と新たに溢れた愛液が指で掬われ、目の前で美味そうに舐められる。
「こんなに美味いものは、食べたことも飲んだこともない。永遠に楽しみたいくらいだ」
「では…入れてはいただけないのですか?」
朔弥が本能的に鈴の味を欲するなら、鈴も本能的に朔弥の肉棒を欲していた。
力の入らない脚を叱咤し、のろのろと開く。
はしたないことだというのはわかっていたが、鈴は自らの指で、蜜壺の口を開けた。
「入れて、ほしいです…旦那様」
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