若頭の指は甘くてズルイ~絶倫すぎる夜に堕ちていく~ (Page 6)

*****

大和さんの、恋人兼世話係に任命されて約1年が過ぎようとしていた。

遂に大和さんが跡を継ぐ日がやって来てしまったのだ。

そして、他の組と折り合いがつかず、揉め事があるたびに若頭である大和さんは、危ない場面に立ち会うしかなかった。

そんな良くないことが起きる前日の晩は、決まって激しく抱かれた。

何度も何度も、大和さんを私の体に刻みつけるかのように。

私はいつしか恋人から妻となり、今夜も獣のような交わりに身を焦がし、彼の安否を願う。

「椿、愛してる」

「大和さん、私も愛してる。だから、明日も必ず私の元に帰ってきてね」

舌と舌を絡め深い口付けを交わしたまま、律動を繰り返す。

このまま彼の熱を閉じ込めて、どこにも行けないようにしてしまいたい。

けれど、それは叶わないから…。

せめて、大和さんのすべてを受け入れて何度も絶頂へと飛び込む。

彼を胸に抱き締め、明日もお帰りなさいを言えるようにと願いながら、眠りに落ちるまで…。

Fin.

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