窓際のアルストロメリア (Page 5)

彼は、指を私の中から引き抜くと、そのまま私の腰を支えあげて、ベッドの上に膝立ちの状態にさせた。

脚にうまく力が入らず、彼の肩に思わず手を添える。

「そのまま、気持ちいいってことだけ考えていて」

彼はそう言うと、おへそをなぞっては徐々に降りていき、先ほどと同じ茂みの中に指を滑らせた。

指を二本中に入れると、さっき見つけた私の弱いところを徐々にスピードを早めながら摩擦する。

粘着質な水音が、仮眠室に静かに響き渡った。

私は、あまりの快感に、彼の肩に爪を立ててしがみ付き、我も忘れてより一層大きな声で喘いだ。

そして、快感に入り混じる開放的な感覚を覚え、力が抜けると、太ももにビシャビシャと温かいものが降りかかった。

それと同時に、脚は痙攣し震え、膝立ちとはいえ、立っているのが難しくなり、彼に支えられながら、ヘナヘナとその場に崩れ落ちた。

好きな人に与えられる快感は、こんなにも尊く、そしてこんなにも素直に体が反応するということに、自分自身驚いていた。

「気持ちよかった?」

彼はそう聞きながら、優しく髪を撫でた。

ゆっくりと私に覆いかぶさり、太ももを持ち上げ広げた。

当てがわれたのは、そそり立った彼自身。

彼は、それを私の秘部の入り口にゆっくりと擦り付けると、私が弱い耳たぶを口に含んだ。

また、すぐに快感の波が押し寄せ、ビリビリと頭の中が白み、力が抜けていく。

その様子を見ながら、彼はゆっくりと身を沈めた。

奥深くに彼が届いた時、幸せな気持ちと、体の中心からゾワゾワと快感がこみ上げて体を埋め尽くし、私は彼の背中にしがみ付き、声をあげた。

さっきから自分の弱いところばかりを責められ、私はすぐに絶頂が近づくのを感じる。

彼はそれを見越しているのか、そこの律動を繰り返し、揺さぶり続ける。

私はベッドの縁を掴み、快感から逃れようと身をよじった。

「だめだよ。逃げちゃ」

彼は、私の腰を上から押さえつけると、より一層奥に打ち付ける。

頭の中が真っ白になり、私は体を大きくのけ反らせると、再び達した。

今度は下腹部をゆっくり押されて、膣壁と彼との隙間がより密着するような感覚になり、ゴリゴリと抉られる感覚でまた快感の波が押し寄せる。

「ほら。何度も、イって」

彼がそう耳元で囁くと、下腹部が勝手に収縮し、私はまた体を反らせてビクビクと体を震わせ、果てた。

 

私は、何度彼の手によって果てたのだろうか。

窓から漏れる光から、もう夜ではないことがわかる。

彼は、優しく私の髪をすく。

「アルストロメリアの花言葉、知ってる?」

夢と現実の狭間で、彼の優しい声がぼんやりと聞こえる。

私は、そのまま何も反応せずに、彼の声に耳を傾けた。

「持続と未来だよ。この花言葉は、かよちゃんにぴったりだね」

彼は、そう言うと、唇にキスを落とした。

ベッドの横のテーブルには、アルストロメリアが朝日に照らされ、生き生きと上を向いていた。

Fin.

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