その指に狂い咲く
雑誌の取材に訪れた農家の史郎の指に、欲情を隠せない春。史郎の指を想像しつつ、自らを慰めるが満たされない。泊まり込みの取材に訪れた日の夜、彼の指を求め官能に満ちた獣のような行為が始まるのであった…。
あの人の指が、私をおかしくさせる…。
*****
「史郎さん、今日からよろしくお願いします」
「春ちゃん、こちらこそよろしくね」
雑誌のライターをやっている私は、来月号で特集を組まれる、農家の暮らしの取材に来ていた。
1週間下宿をさせていただき、農業のお手伝いをしながら取材を進めていくことになっている。
その農家さんが、村井史郎さんだった。
彼は早くに奥さんを亡くし、子供も都会での暮らしを選んだため、何年もの間キャベツ農家をたった1人で守ってきたのだ。
史郎さんは、日に焼けた真っ黒な肌に、真っ白な歯が印象的で、ニカっと笑う顔がチャーミングだった。
背は決して高いとは言えないが、とても50代には見えず、農業で鍛えられた筋肉が逞しい。
私は史郎さんと出会ってから、ずっと彼のある部分だけを何枚も写真に収めている。
無意識のうちに、史郎さんの太く、ゴツゴツとした、まるで岩のような指を…。
*****
長い1日が終わり、朝から畑仕事を手伝っていた私は疲れすぎて、なかなか眠れずにいた。
隣の部屋では史郎さんが寝ている。
その事実になんだかドキドキしている自分がいた。
(もし、彼が布団に潜り込んできたら…)
想像すると、女の中心部分がジワッと熱くなるのがわかった。
私は、我慢できずに胸の膨らみへと手を伸ばす。
「んんっ!」
寝る時はいつもブラは着けずに、素肌にTシャツを着る。
だから、自分の指が服越しに主張し始めた乳首をかすめるたびに、ビクンビクンと身体をしならせ感じてしまうのだ。
(あぁ…あの指で胸を揉みくちゃにされたい…)
私は史郎さんの指を想像しながら、シャツを捲し上げ白い胸をブルンッと露出させると、赤く跡が残ってしまうほどに、揉みしだいた。
「あぁ…んんっ」
もう、下半身は濡れている。
脚を擦り合わせて身をよじるたびに、ヌチャアとイヤラシイ音が鳴る。
パンティを横にずらして、濡れた秘部に触れると淡い快感が背筋を駆け巡る。
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