刺激的な夏の思い出 (Page 4)
ふと視線を落とすと、下を向いているコウキの耳が目の前にあった。
クチャ…レロ…。
コウキの体がビクンと反応した。
少ししょっぱいコウキの耳。
私の届く範囲はここまで。
胸を愛撫される代わりに、私は耳へ舌を這わせていく。
唾液をたっぷり含ませて、ベチャベチャとわざと大きな音をたてて口に含んでいく。
その度にコウキの体はビクビクと反応し、またナカのモノが一際大きくなるのも感じた。
結合部が思うように動かせない今、私たちにできることは舌での愛撫…。
私が耳にしゃぶりつけば、ナカのモノがビクンと動く。
それがまた気持ちよくて、夢中で耳に舌を這わせる。
そして同時に、今までに感じたことのない征服感のようなものが沸いてくる。
いたずらに、わざと膣をキツく締めてみる。
「あっ…」
コウキからも声が漏れた。
すると、仕返しといわんばかりに乳首をキツく吸われた。
「はああんっ!」
お互い下半身へのもどかしさを感じつつ、できる限りの方法で自分を、そして相手をヨくするために夢中だった。
そして待ちわびた時がついに訪れるのである。
私が膣を締めたと同時に、コウキが私のイイトコロを捉えたのだ。
コウキは締めつけられた刺激で、私はイイトコロへの刺激で、お互いぎこちなくも無我夢中で下半身を擦り合わせ、共に絶頂を迎えたのだった。
「んあっ、あっ、ソコッ、もっと…!きもちっ…!」
「ナオミちゃっ、やばっ、出るっ…!」
ドクン、ドクン、と注がれるコウキの欲情を、私の体が飲み込んでいく。
中出し…しちゃったな。
これに関してはコウキもかなり謝ってくれたし、私もできる限り掻き出したのでお咎めなしということで落ち着いた。
一体どれだけ海中にいたのだろう、よく見たら手足はふやけていた。
ウェイクボードから帰ってきたナオミと合流し、名残惜しくもコウキと別れてそれぞれ帰路についた。
熱く乱れた、忘れられない夏の思い出。
―――
1年後。初夏。
私は病院のベッドで休んでいる。
赤ちゃんと、そしてコウキと一緒に。
「まさか結婚するとは思わなかったわー」
お見舞いにきたエリカが笑っていたが、ふと、
「え、でも付き合ったのって秋?冬?え?計算合わなくない?」
と険しい顔をし始めたが、私たちはなんとかごまかして愛らしい我が子を眺めるのだった。
Fin.
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