悪魔に願いごとを叶えてもらう代わりに (Page 4)

「あぁっ!?」

急な圧迫感に思わず声が出る。かすかな痛みは感じるものの、魔法にかけられたようにふわふわとした心地がして透子は自然と悪魔の腰に自分の脚を絡ませた。

「透子、お前男をたぶらかす才能あると思うぜ?」

そう言って悪魔はゆっくりと腰を動かし始める。それは次第にペースを上げていき、透子の中をかき回すような激しい抽挿に、彼女は翻弄されるばかりだった。

悪魔のモノが奥に当たるたびに全身が痺れるほどの快感に襲われる。透子は夢中で彼にしがみついた。

「やぁっ…すごいぃ…気持ちいいっ!」

「へぇ、初めてなのにこんなに乱れちまうとは、淫乱な女だな」

悪魔の言葉責めに反論する間もなく、寄せては返す快感にただただ透子は喘ぎ続けた。

「じゃあ、行くぞ」

悪魔がひときわ強く腰を打ちつけたと同時に、透子の奥で何かが弾けた。

どくん、どくん、と脈打ちながら熱い液体が流れ込んでくるのを感じた。
萎えることのない悪魔のモノが透子のすっかり敏感になった奥を押し潰し続け、その液体は人間のものとは比較にならないほど長い間、透子の中へと注がれ続けた。やがて透子は頭が真っ白になり、意識が遠ざかっていく。

「あ、そうだ。俺のことはベリアルと呼んでくれたらいいぜ…聞いていないかもしれんが」

薄れゆく視界の中で、悪魔の笑みを見た気がした。

*****

そうして交わった数時間後に、透子の身体の中から出てきたのが親指の爪ほどの大きさの赤い石だった。

それを半分に割ったものが今透子の身につけている指輪に付いた石であり、これが悪魔との契約の証となるらしい。

「なかなか上等な石が作れるみたいだからな。俺は何度でも手伝ってやるよ」

なんでもその石は悪魔達の中では価値のあるものらしい…よく分からないが。

けれど、透子がその石を身に着けてからというもの、これまでに経験したことのないモテ期を迎えた。
一度だけその後合コンに参加したときには男性から連絡先の電話番号やIDを山ほど受け取ったし、職場では何かとプレゼントをもらったり、街で声をかけられたりすることも増えた。

そしてとうとう、誰から見ても素敵な男性と知り合い、交際するにいたったのだ。何か不思議な力が宿っているのは間違いない…と思う。

シャワールームが開く音がした。透子ははっと我に返った。

「さすがに今日くらいは初々しくしておきたいから、あなたの出番はないと思うわ」

小声で言うと、透子は深呼吸をした。そして素敵な恋人の方へ笑顔を向けた。

Fin.

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